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ドル/円の見通し:日米金融政策会合で激しい値動きの可能性

昨日のドル/円は一転して下落。一時は155.22円前後に上昇していたが、日銀が追加利上げを検討するとの観測報道が相次ぐと152.68円前後まで下落した。東京市場では日銀が利上げを見送るとの観測から長期金利が低下する中で円売りに傾いていただけに、その反動が強く出たと見られる。なお、複数の国内メディアが、日銀は政策金利を0.25%程度へ引き上げる案を議論すると報じており、本日の金融政策決定会合で国債買い入れの減額と追加利上げが同時に決まる公算が大きくなった。もっとも、報道が先行したことで、市場はこれらを相当程度織り込んだと見られることから、日銀の決定が「セル・ザ・ファクト」を誘う可能性もある。円相場は、日銀の政策発表や植田総裁の会見を受けて乱高下しそうだ。本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)も行われており、NYタイム終盤にはその結果が発表される。政策金利は5.25-5.50%に据え置かれる公算で、次回9月の利下げ開始を示唆するかが焦点となる。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は今月15日の議会証言で「特定の会合についてシグナルを送るつもりはない」として利下げの開始時期について言質を与えなかった。本日の記者会見でも同様の姿勢を示すと見ており、この記者会見を含めてドルの値動きも激しくなる可能性が高そうだ。日米両国の金融政策イベントを消化したドル/円がどの水準で7月の取引を終えるのかは、かなりの不透明感があると言わざるを得ないだろう。

注目の経済指標:日銀金融政策決定会合

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注目のイベント:植田日銀総裁発言

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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