人気通貨ペア 本日の予想レンジ

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ドル/円の見通し:どちらかと言えばドル高・円安の方向に傾きやすい

昨日のドル/円は終値ベースで約0.7%上昇。本日、ジャクソンホール会議で行われるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を前に、持ち高調整の米債売りが出たと見られ、長期金利が上昇すると146.51円前後までドルが買われた。パウエル議長はこの講演で9月の利下げ開始に対する実質的なGOサインを出すと見られるが、市場としてはすでに利下げ自体は100%織り込み済みだ。関心は利下げ幅であり、通常ペースの25bp(0.25%ポイント)か、あるいは50bpの大幅利下げになるのかについて、市場はパウエル議長の講演からヒントを得ようとしている。議長は利下げ幅については踏み込んだ発言を避ける公算が大きいと見ており、50bp利下げを一部とはいえ織り込んだ市場から見ればいくぶんタカ派的に映るのではないかと考えている。「思ったほどハト派的ではない」との評価でドルが買い戻される可能性もあるだろう。なお、本日は植田日銀総裁の発言にも注目が集まっている。衆参両院の閉会中審査で、8月初旬の市場混乱について植田総裁の意見聴取が行われる。そもそも、総裁の追加利上げを巡る発言が市場の混乱を引き起こす一因となっただけに、今回は市場を混乱させるようなタカ派発言はないと見ておきたい。ドル/円は、日米金融政策当局のトップの発言で大きく振らされることになろうが、どちらかと言えばドル高・円安の方向に傾きやすいと見ている。

注目の経済指標:米新築住宅販売件数

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注目のイベント:日米中銀トップ発言

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神田 卓也
神田 卓也(かんだ・たくや)
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。

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