主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年12月18日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼17日(火)の為替相場
(1):英 平均賃金の伸びが加速
(2):独企業景況感は悪化
(3):独 市場関係者は経済先行きを悲観せず
(4):米小売売上高は強弱まちまち
▼17日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FOMCがドル高・円安を加速させる公算は小さい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(火)の為替相場
期間:17日(火)午前7時10分~18日(水)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):英 平均賃金の伸びが加速
英11月失業率は4.6%(前回4.6%)、同失業保険申請件数は0.03万件増(前回1.09万件減)だった。8-10月の国際労働機関(ILO)基準失業率は予想通りの4.3%で7-9月から変わらず。8-10月の週平均賃金(除賞与)は前年比+5.2%と市場予想(+5.0%)を上回り、7-9月(+4.9%)から伸びが加速した。
(2):独企業景況感は悪化
独12月IFO企業景況感指数は84.7と市場予想(85.5)を下回った。現況指数は改善したが、期待指数が低下した。IFO経済研究所は「ドイツ経済の低迷は慢性化している」との見解を示した。
(3):独 市場関係者は経済先行きを悲観せず
独12月ZEW景気期待指数は15.7と市場予想(6.9)に反して11月(7.4)から上昇した。ZEW景気期待指数の調査対象である市場関係者は、ドイツ企業とは異なり経済の先行きをそれほど悲観視していないことがわかった。ZEW(欧州経済研究センター)は「総選挙が迫っており、民間投資を促す経済政策が期待されるほか、さらなる利下げの可能性も見込まれているため、経済見通しは改善している」との見解を示した。
(4):米小売売上高は強弱まちまち
米11月小売売上高は前月比+0.7%と市場予想(+0.6%)を上回った。一方、自動車を除いた売上高は前月比+0.2%と市場予想(+0.4%)を下回った。なお、国内総生産(GDP)の算出に用いられる、自動車、ガソリン、建材、外食を除いたコア売上高は前月比+0.4%と市場予想に一致した。その後に発表された米11月鉱工業生産は前月比-0.1%と市場予想(+0.3%)に反して減少。同設備稼働率は76.8%に低下した(予想77.3%、前回77.0%)。