2000年代後半以来、再ピーク期に

M&A Onlineの調べによると、TOB件数はリーマンショック前年の2007年に過去最多の104件を記録した。08年78件、09年79件と高水準が続いた。

2000年代半ば、村上ファンド(当時)やハゲタカファンドとされた米国スティール・パートナーズが猛威を振るい、その脅威から逃れるためにTOBを通じて合従連衡やMBOの動きが産業界に広がった。2011年には55件あったTOBのうち、MBOが4割近い21件(過去最多)に達した。

TOBは2010年代に入ると落ち込み、年間40~50件で終始した。復調したのはコロナ禍初年の2020年。この年に60件、21年70件に伸ばした。東証市場区分見直しのあった22年は54件に低下したが、23年は74件と09年(79件)以来の高水準となり、24年はさらに増勢を強め、再びピーク期を迎えた形だ。

文:M&A Online