動画配信期間:公開日から2週間

目次

00:00 日銀会合、利上げは? 氷見野日銀副総裁の講演
02:45 為替介入について
09:16 日本・円の動向
11:40 米国・ドルの動向
13:21 欧州・ユーロの動向
14:53 英国・ポンドの動向
15:53 豪ドル・NZドルの動向
17:28 メキシコペソの動向
20:05 南アランドの動向
21:01 トルコリラの動向
23:34 まとめ

動画の内容をギュッと要約

【介入に関する主なポイント】
1. 日本の介入状況
- 昨年は異例の約1000億ドル(約15兆円)規模の介入を実施
- 通常の介入規模は年間数百億ドル程度
- 介入金額が500億ドル以内であれば、外貨準備は実質的に減少しない
- 理由:1兆ドルの外貨準備から年間約500億ドルの利息・配当収入がある

2. 介入の効果と課題
- 介入はドル売り切りとなり、為替相場に直接影響
- しかし貿易赤字(約6兆円)が続く中、外貨投信の増加(25兆円)もあり
- 介入効果が一時的になりやすい

3. 外貨準備に関する懸念
- 1000億ドル規模の介入を続けると外貨準備が徐々に減少すると試算
- 現在の1兆ドルの外貨準備が半分程度まで減少すると市場が不安定化する可能性
- スイスの事例(2015年1月15日):介入停止宣言でスイス円は1日で約50円の為替変動

【ポイント】
- 為替介入だけでは円安傾向を根本的に変えることは難しい
- 持続的な介入には外貨準備減少のリスクがある
- 貿易収支の改善など、構造的な対策が必要
- 現状では、円安を止められるのは介入のみだが、大規模な介入は外貨準備の観点から持続が困難

【動画全般のまとめ】

1. 円相場の状況
- 円安が継続中(157円を切ると予想されたが158円台に戻る)
- 欧州通貨よりは強いものの、全般的に弱い状態が続いている

2. 日本の対外投資状況
- 日本は世界で最も対米投資をしている国(2023年で約7,800億ドル)
- 一方、米国からの対日投資は約680億ドルと、日本の対米投資の1/10以下
- 日本のお金は外に出ていくが、海外からの投資は少ない
- イギリスへの米国投資は1兆ドル規模
- 日本への投資は中国よりも少なく、韓国と同レベル

3. 日銀の動向
- 氷見野日銀副総裁の発言:次回会合で利上げを議論する可能性
- トランプ次期政権の影響や賃金動向を注視
- グローバル化に関する議論が注目される

4. グローバル経済の状況
- 欧州:景気低迷、インフレ懸念
- メキシコ:対米貿易黒字で世界一、アマゾンの50億ドル投資発表
- トルコ:通貨安定化の兆し
- 中国:景気対策実施も効果限定的

【今後の展望】
- 経済構造の改革なしでは円安傾向の改善は難しい
- グローバル競争力の向上が必要
- 海外からの投資を呼び込む施策が重要

このような状況下で、日本経済は構造的な改革と、魅力ある投資先としての地位回復が求められています。単なる為替介入だけでなく、より本質的な経済政策の転換が必要です。

野村雅道
野村雅道氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

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