外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年2月28日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼27日(木)の為替相場
(1):ECB議事録公表
(2):トランプ関税発言でドル全面高
(3):植田日銀総裁 G20後に会見

▼27日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:大幅な続伸は期待しにくい/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

27日(木)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:27日(木)午前7時10分~28日(金)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):ECB議事録公表

欧州中銀(ECB)は4会合連続の利下げを決めた1月理事会の議事録を公表。「現在の中銀預金金利でも、金融政策は依然として景気抑制的であるとの評価が比較的妥当との認識が広くあった」として追加利下げの余地があることを示唆。そのほか、「インフレ率が持続的に目標値に収束しつつある中、主要政策金利の着地点について議論するのは、時期尚早であるとの判断があった」「中期目標の達成と整合する適切な政策金利の道筋を、政策委員会が会合ごとに特定し、決定していく以外に選択肢はない」などとする見解が示された。

(2):トランプ関税発言でドル全面高

米国のトランプ大統領は、前日に再延期を表明していたカナダとメキシコに対する関税を予定通りに3月4日に発動すると発表。ドルが全面的に上昇する中でドル/円は強含んだが、ストレートドルの下落を受けてクロス円は軟化した。なお、トランプ米大統領の発言直前に発表された米10-12月期国内総生産(GDP)・改定値は前期比年率+2.3%で速報値からの修正はなかった。同個人消費も前期比年率+4.2%と速報値と同じ伸びだった。同時に発表された米新規失業保険申請件数は24.2万件と市場予想(22.1万件)を上回り、昨年12月第1週以来の水準に増加した。

(3):植田日銀総裁 G20後に会見

G20財務相・中銀総裁会議の閉幕後に植田日銀総裁が会見を行い、トランプ米政権の関税政策に伴う世界経済の先行きについて「まだ不確実なところが非常に多い認識を持っている」とし、日本の経済・物価情勢への影響を見極めて「最終的に金融政策の判断につなげる」と述べた。また、長期金利の上昇に関して「通常の動きを超えた例外的な状況では、機動的なオペを打つということも考え得る」とあらためて表明した。