
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年3月14日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼13日(木)の為替相場
(1):日銀総裁「もう少し良い姿が見込まれる」
(2):露大統領「話し合うべき問題がある」
(3):米大統領「アルコール製品に200%の関税」
(4):米PPIは予想以上に軟化
▼13日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上値は限定的となりそう/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
13日(木)の為替相場

期間:13日(木)午前6時10分~14日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀総裁「もう少し良い姿が見込まれる」
日銀の植田総裁は参院財政金融委員会での質疑で、日銀が重視する基調的な物価上昇率について「現在ちょっと2%を下回っているものの、景気が緩やかな回復を続ける下で、徐々に2%に向けて高まっていく」と述べた。また「今後、実質賃金あるいは消費についてはもう少し良い姿が見込まれる」などと発言した。
(2):露大統領「話し合うべき問題がある」
ロシアのウシャコフ大統領補佐官は、ウクライナとの一時的な停戦ではなく、長期的な解決策を求めていると述べた。その後、プーチン露大統領は「敵対行為を止めるという考え自体は正しいが、話し合うべき問題がある」と語った。
(3):米大統領「アルコール製品に200%の関税」
トランプ米大統領は、「EUが直ちに米国産ウイスキーに対する50%の関税を解除しなければ、EU産ワインやシャンパンなどのアルコール製品に200%の関税を課す」と自身のSNSで発言した。
(4):米PPIは予想以上に軟化
米2月生産者物価指数(PPI)は前月比±0.0%、前年比+3.2%と市場予想(+0.3%、+3.3%)を下回った。食品とエネルギーを除いたコアPPIも前月比-0.1%、前年比+3.4%と市場予想(+0.3%、+3.5%)を下回った。全体的にはインフレ鈍化を示す結果となったが、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)に反映する項目は概ね上昇していた。ドル/円は147.70円前後まで急落したが、米10年債利回りが即座に持ち直したことから、一転して148.36円前後まで上昇した。同時に発表された米新規失業保険申請件数は22.0万件と予想(22.5万件)を下回り、前週(22.2万件)から減少した。