平素より野村雅道氏の南アランド見通しをご利用いただき、誠にありがとうございます。 誠に勝手ながら、2025年10月27日をもちまして本レポートの配信を終了させていただくこととなりました。これまで長らくご愛読・ご利用いただき、心より御礼申し上げます。
総括
FX「南ア最終号、金銀白金パラジウムが支える」南アランド見通し
「通貨4位、株価3位」
「予想レンジ 南アランド円8.5-9.0」
(ポイント)
*年初来ランドは4位、株価は3位と好調
*IMFは成長見通しをわずかに上方修正したが、回復は脆弱だと警告
*一方、ムーディーズは南アの成長見通しが安定していると評価
*停電から回復、エスコム社業績回復
*南ア、グレーリストから除外
*AGOAはどうなる
*米国を避けてEUへ中国へ
*中国はアフリカ諸国からの輸入に対しては「ゼロ」関税
*中国・アフリカが軍事医療協力の実践をさらに深化
*南ア、中国自動車メーカーと現地生産推進で協議
(ランドはボラタイル。今年のランドの強さは)
南アランドは10月も最強となれば今年4度目の月間最強通貨となる。それでも年間総合では4位ということは弱い月も多かったということ。メキシコが月間最強はゼロだが2位、スイスが月間最強は1回だが年間では1位と比べると、如何に南アの浮き沈みが激しいこととなる。それでも4位維持は南ア産出の金、銀、白金、パラジウムの急騰が支えてる。
金は年初来で56%、銀は68%、白金は79%、パラジウムは63%上昇している。
(FXが始まる1990年代から南ア投資)
1990年代に日本の金利が急低下し、何か高利回りはないかと探していた時に、ある証券会社のチラシが届いた。30年物利回り13%と20年物11%の南アランドのゼロクーポン国債。途上国の債券はそれまでドルやマルクの主要通貨であったが、これはローカル通貨債。利回りに見とれて購入も為替は1ランド25円から8円台へ68%下落した。ただ20年、30年保有すると金利だけで300%、200%以上の益が出る。ということで満期が来て決済。儲かった実感はないが、金利益が為替差損を十分相殺して儲かっているのだろう。高金利は金利で儲けるもの、為替差益が出ればオマケ、差損は覚悟の上だ。
テクニカル分析(ランド/円)
6日連続陽線 月間首位
日足、6日連続陽線。10月17日の長い下ヒゲが効く。10月23日-24日の上昇ラインがサポート。10月9日-24日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、10月6日週はボリバン3σ上限越えまで急騰も長い上ヒゲを残し上昇スピードを弱めるも先週は大陽線。10月13日週-20日週の上昇ラインがサポート。10月6日週-20日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20線上向き。
月足、5か月連続陽線。今月もここまで陽線。8月-9月の上昇ラインがサポート。24年7月-25年10月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。