人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

平素より野村雅道氏の人民元見通しレポートをご利用いただき、誠にありがとうございます。 誠に勝手ながら、2025年10月30日をもちまして本レポートの配信を終了させていただくこととなりました。これまで長らくご愛読・ご利用いただき、心より御礼申し上げます。

総括

FX「まもなく米中首脳会談。ついに元が円を抜き去る」人民元見通し

(通貨7位、株価13位=上海、香港ハンセンは4位)

予想レンジ 人民元/円 21.2-21.7

(ポイント)
*最終号です 謝謝、再見。
*人民元がついに円を抜き去った。7位、2025年FX駅伝
*まもなく米中首脳会談
*中国人民元バスケット制度とは
*米中首脳会談の開催余地は?
*3QGDPは4.8%成長
*9月鉱工業生産は増加、小売売上は減速
*CPI低下、需要低迷でデフレ圧力続く
*11カ月連続で金購入 ドル離れ加速

(ついに円を抜き去った)
 今年はドルとともに最弱グループで低迷していた人民元だったが10月はここまで南アランドと共に最強で対円3.86%高。年初来では7位で対円0.37%高。ついに円を抜き去った。上海総合指数は年初来19.83%高、香港ハンセン指数は31.34%高。
中国10年国債は1.76%で低下傾向にある。

(米中首脳会談、まもなく)
トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は本日午前11時から、釜山で会談する。対面会談は2019年6月の大阪以来。米国の対中関税や中国のレアアース輸出規制への対応が焦点で、米中間の緊張緩和につながるか注目される。
トランプ大統領は29日、フェンタニルの流入対策で中国に課している20%の関税について「引き下げるだろう」と発言している。「習氏との会談は素晴らしいものになるだろう。多くの問題が解決される」とも語った。トランプ氏は米農産品の対中輸出拡大などでも成果を出したい考えだ。

(人民元は通貨バスケット制度で対ドル安定)
 米中関係はぎくしゃくしているが、ドルと人民元は、つねに通貨の強弱を共有してる。ドルが強ければ、元も強い。ドルが弱ければ元も弱い。それは中国がドルを主とした通貨バスケット制度を採用しているからだ。
ただ中国外貨取引センター(CFETS)は2017年に13ヵ国・地域の通貨で構成する人民元指数の通貨バスケットに、新たに11ヵ国の通貨を加えた。今回、米ドルの割合は4ポイント引き下げられ、人民元レート形成における米ドルの影響力はやや低下した。

(人民元指数の通貨バスケット構成)
 2017年よりの通貨バスケットは以下の通り

人民元見通し
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)