米フォートレス、「出口戦略」を完遂へ
こうした苦境下、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループから出資と融資で計572億円の支援を受け、再建を進めてきた。フォートレスはレオパレス株の25.71%を取得し、筆頭株主になった。
そのフォートレスは昨年9月、レオパレス株の一部約10%を売却し、所有割合を15%余りに引き下げた際、2022年から株式を買い進めてすでに2位株主だった光通信がフォートレスに代わって筆頭株主に浮上した。
フォートレスは不動産関連の投資を得意とするファンドとして知られる。2023年9月、セブン&アイ・ホールディングス傘下の百貨店「そごう・西武」をヨドバシカメラと組んで買収したのは記憶に新しい。
また2024年5月には、セガサミーホールディングスから宮崎市の大型リゾート施設「フェニックス・シーガイヤ・リゾート」の運営子会社を買収した。
今回、フォートレスは残るレオパレス株をすべてTOBに応募することにしており、いわゆる出口戦略(投下資金の回収=エグジット)を完遂する形だ。
一方、光通信は投資会社としての顔を併せ持つ。株式の長期保有が原則で、部分所有を基本としつつ、場合によっては連結子会社化もあり得るとのスタンス。
同社が2026年3月期末時点で保有する株式の時価総額は1兆4764億円(取得価額8523億円、含み益6241億円)にのぼり、受取配当金・売却益は年間1014億円だった。
レオパレス、4年連続増収増益
では、レオパレス21の業績はどうなのか。2026年3月期は売上高3%増の4448億円、営業利益23%増の359億円で、4年連続の増収増益となった。
賃貸アパート事業への経営資源を集中した結果、売上高は施工不良問題発覚前に比べて900億円近く下回るが、本業のもうけを示す営業利益は5割以上拡大し、業績立て直しは着実な進展をみせている。手控えていた不動産開発事業も6年ぶりに再開したところだ。
足元の2027年3月期は売上高4.5%増の4650億円、営業利益6.3%増の385億円を見込む。
将来的に再上場は?
レオパレスは1973年、東京・中野に不動産仲介を手がけるミヤマとして設立したのが始まり。85年に都市型アパート「レオパレス21」の本格販売を開始。自社で建築請負したアパートの一括借り上げによる賃貸物件の賃貸・管理を主体に業容を拡大した。2004年に東証1部に上場した(2022年4月に東証プライム市場に移行)。
同社は今回、光通信を中心とする3社連合の傘下で再スタートを期す。一旦、上場企業の看板を降ろすことになるが、将来的には再上場を目指すとみられる。
文:M&A Online