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活況の日本旅行ツアー…キャンセル待ち状態続く

円安ウォン高を受け、日本を訪れる韓国人旅行者が増加している。日本政府観光局(JNTO)によると、2014年1-11月までの訪日韓国人は、前年同期比9.3%増の248万4,400人。このままのペースで推移すると、過去10年で最高だった07年の年間訪日者数(260万694人)を上回る勢いだ。日本国内の行き先では大阪・九州が人気で、ツアー旅行はキャンセル待ちの状態が続いているという。

14年上半期は、慰安婦問題や領土をめぐる日韓関係の冷え込みと、韓国フェリーの転覆事故による旅行の自粛ムードにより、訪日韓国人は前年同期比で3.3%減少した。しかし、10月から外国人旅行者対象の消費税免税制度が拡充されると状況は一変。従来は電化製品などに限られていた品目に、化粧品や食料品などが加わり、買い物目当てに日本の人気が高まった。さらに、10月末、日銀の追加金融緩和により円安が進行し、割安感が増した日本旅行を選ぶ韓国人観光客が急増した。

外国人旅行者を対象にした消費税免税制度の対象品目拡大による効果はてき面で、14年11月の全国百貨店の売上高速報によると、韓国人旅行者も多く訪れる東京・大阪・福岡で、化粧品の売り上げは前年同月比で2ケタの伸び率となり、日本国内の消費を底上げする。足元の為替レートはさらなるウォン高円安が進んでおり、韓国人旅行者数の上乗せが期待される。