中国の不動産デベロッパー大手の佳兆業集団(カイサ・グループホールディング) <1638> が、ドル建て債金利の支払いを実行できず、中国不動産業界で初の債務不履行(デフォルト)となった。

今回支払いが不能となったのは、2017年償還債(約 2 億 5000 万ドル)と 18 年償還債(約 8 億ドル)の利払い。 3 月 18 日に 1610 万ドルと 19 日に 3550 万ドルを支払う期限だったが、期限内に支払実行ができず、先週末で支払猶予期間の 30 日も経過した。

同社は、中国の不動産業界の業績の悪化が加速した昨年から、財務状況が急速に悪くなっていった。昨年6月の同社の有利子負債残高が 300 億元だったものが、昨年末には倍以上の 650 億元にまで膨らんでおり、それがノンバンクからの融資だったことが判明し資金繰りの深刻さが増していた。

その後の今年1月には、 2600 万ドルの利払い遅延問題を起こし、債務再編を条件として同社のライバルである融創中国 <1918> からの買収提案を受け入れ、株式 49% を売却していた。しかし、同社の財務状況は改善せず、3月の利払い不能につながったものだ。3月の時点で、米格付け会社の S&P は、同社の格付けを D (デフォルト)に引き下げていた。

現在、同社は債権者との間で、合意に基づく債務再編に向けた努力を継続すると発表している。しかし、中国の大手不動産業界は昔から政府高官との腐敗問題が噂されており、最近の政府による反腐敗キャンペーンも影響して、複雑な状況になっていることから、業績の立て直しは容易ではない。(ZUU online 編集部)

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