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(写真=Thinkstock/GettyImages)

日本経済新聞の集計によると2015年3月期は金融危機前の最高益だった2008年3月を上回り7年ぶりに最高益を更新しました。こうしたなか最高益を達成した銘柄も少なからずみられますが、そうしたもののなかには従来の会社予想は最高益に届かない見通しとなっていたものの、会社予想が上振れて過去最高益を更新して着地した銘柄も幾つかみられます。

そこで今回はそうした銘柄をピックアップしてみました。例えば東京応化工業 <4186> の会社予想の営業利益は125億円で1985年11月期の最高益130億円を下回る見込みとなっていましたが、結局、前期比32%増の132億円で着地し30期ぶりに最高益を更新しました。また、ミネベア <6479> も第3四半期時点では最高益に届かない見通しを発表していましたが、17年ぶりの最高益更新となりました。

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決算メモ

■三菱UFJフィナンシャルグループ <8306> 中計の目標にEPSが採用された意味は

5月13日に決算を発表した三井住友フィナンシャルグループが19日に投資家向けの説明会を開催三菱UFJフィナンシャルグループは5月15日に決算を発表すると同時に2015年度から3年間を計画期間とする中期経営計画を発表しました。そのなかで財務目標として設定されたのが1株当たり利益(EPS)とROE、経費率、普通株式等Tier1比率です。

このなかで特に注目されるのが今回、新たに採用された1株当たり利益(EPS)の成長目標で、当期利益などの利益項目でなく、敢てEPSを成長目標に掲げたところに大きな意味がありそうです。

なぜならばEPSは当期利益を発行済み株式数で除した値であることから、分母の発行済み株式数を調整することでの操作がある程度可能で、仮に利益が思うように伸びない場合でも発行済み株式数を減らすことで数値を高めることができるためです。

三菱UFJフィナンシャルグループは昨年11月の中間決算時に続き、今回の本決算でも自社株買いを発表しましたが、中計の財務目標に利益項目でなくEPSを入れることで柔軟な資本政策を今後も続けていく会社の考えを示したとみることができます。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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