(この記事は4月22日に「
アナザーライフ
」に掲載されたものです。)
神奈川県横浜市を拠点に、京浜地区を主たる営業エリアとする三慶交通株式会社でタクシードライバーを務める大城さん。接客にやりがいを見いだし、コンビニのスーパーバイザーとして活躍していた大城さんがタクシードライバーになったキッカケとは?「ベンチャー化しているタクシー業界」で目指す目標についてお話を伺いました。
コンビニ業界で見いだした「接客」のやりがい
私は神奈川県横浜市に生まれ育ちました。小中学校と地元の学校に通い、高校は家から近いという理由で商業系の学校に進学しました。最初はなんとな くという感覚でしたが、簿記等の勉強をしていく中で財務諸表が読めるようになっていくと、次第に会社のことが見えるようになり、面白さを感じるようになったんです。将来は、その延長で税理士の道に進むのもありかもしれないなと考えるようになりました。その後、高校卒業後は大学の商学部に入ろうと考えていたのですが、第一志望の大学の受験には失敗してしまい、浪人もできない状況だったため、通っていた学校の内部進学で大学に進むことに決めました。
そんな経緯もあり、正直勉強のレベルは余裕を持って進学したので、大学に入ってからも勉強で苦労するようなことは無く、比較的やりたいことに時間を費やすことができました。珍しくテニスサークルが無い大学だったこともあり、高校までテニス部だった私は新しくサークルを立ち上げたり、引き続き簿記を受験したり、経営や商業関係の資格の勉強をしたり、幅広く好きなことをしていました。
また、アルバイトではコンビニやイベントの設営・運営に携わりました。特にコンビニでは朝6時から9時のシフトに入ることが多かったのですが、比較的元気に挨拶をしていると、「朝元気よく声をかけてもらえて嬉しい」と言ってもらえることも多く、接客にやりがいを感じるようになっていきました。
結局、テニスサークルは4年間皆勤で、日商簿記でも2級まで合格することができたのですが、税理士等その先を見据えて1級の勉強をしてみると、難易度が高く感じてしまったんです。そこで、資格勉強を続けて士業を目指すのではなく、就職活動を経て企業で働く方向に関心が移っていきました。
そして、アルバイトでの経験から、就職活動では人と接する小売業を中心に見て回るようになりました。特に、コンビニでのアルバイト時代に、店舗の状況の分析を行い、業績向上のための企画提案を行う「スーパーバイザー」の働き方に憧れを感じていたこともあり、小売りの中でもコンビニの業界に注目するようになったんです。自ら裁量を持って施策を考えて提案し、オーナーの商売を良くしていくという仕事に、やりがいを感じられるんじゃないかと思ったんですよね。全国で画一的に働くのではなく、各地域のために最適化して仕事をしている面にも惹かれました。そこで、卒業後はコンビニ業界に就職することに決めました。