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(写真=Thinkstock/Getty Images)

6月12日、三菱商事が発行する償還期間60年の「ハイブリッド社債」が2000億円に膨らむ見通しとなった。投資家からはすでに、6000億円を超える需要があり、こうしたニーズに対応するために当初予定の1000億円から2倍の発行が決まった。

格付け会社は発行額の50%について実質的な資本として認める見通しとのこと。つまり、貸借対照表上は「負債」となるが、格付け機関が、発行額の半分を「資本」と認定するため、格付け上は「資本」が増え、財務体質が強化されることになる。

「ROE経営」に脚光が浴びる中、今後、企業のハイブリッド債発行が増加していくことが予想される。今回はこのハイブリッド社債の詳細について解説していく。


そもそもハイブリッド社債とは

ハイブリッドといえば日本では、まず思い出されるのがガソリンと電気を利用したハイブリッドカーだが、このハイブリッドは混成とか混合という意味をもつ言葉だ。証券の世界では、債券と株式の中間的特性を持った証券(ハイブリッド証券)のことを指す。

ハイブリッド証券のカテゴリーには、「優先株」、「劣後債(劣後特約付債券)」、「永久債」、「優先出資債券」といったものが含まれ、今回三菱商事が発行するのは、劣後特約付債券(ハイブリッド社債)に分類される。4つの詳細については後述する。

ハイブリッド証券は利息または配当が支払われ、満期もしくは繰り上げ償還時に額面で償還されるといった債券にきわめて似た性格とともに株式のような資本性があるという特徴と持っている。以下、一般的に言われるハイブリッド証券、普通社債、普通株式の関係を3つの視点から整理した。

・期待収益…普通社債<ハイブリッド証券<普通株式
・弁済順位…普通社債>ハイブリッド証券>普通株式
・価格変動リスク… 普通社債<ハイブリッド証券<普通株式

以下では、ハイブリッド証券の詳細について見ていく。