(写真=PIXTA)
日本が世界文化遺産に推薦した長崎県の端島(軍艦島)など全国23施設「明治日本の産業 革命遺産」が、日本時間の7月5日午後10時、ドイツのボンで開かれた国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産委員会で登録が決定した。
この遺産は、岩手・静岡・山口・福岡・熊本・佐賀・長崎・鹿児島の各県に点在する23の施設で構成され、このうち九州には16の施設が集中している。これまでも各地の世界遺産に登録されたスポットは、観光客が急増し、地域経済への波及効果をもたらしてきた。
今回は「明治日本の産業革命遺産」の世界遺産登録で観光活性化が期待できる九州地方を中心に世界遺産関連銘柄をピックアップする。
1.スターフライヤー <9206>
福岡県北九州市に拠点を置く全日空(ANA)の傘下の航空会社。羽田~北九州・福岡・山口宇部、名古屋(中部)~福岡路線に就航しており、首都圏から九州の世界遺産施設への旅行客の増加により、需要拡大し搭乗率のアップが見込まれる。
2.西日本鉄道 <9031>
北九州を中心に、鉄道・バス事業を中心に、シティホテルやビジネスホテルも展開する。グループ会社を通して世界遺産施設をめぐるバスツアーなどの商品開発や販売強化にも力を入れている。
3.第一交通産業 <9035>
福岡県北九州市に本社を置き、タクシー事業では業界最大手。九州を訪れる観光客の数が増えるのに合わせて、タクシー利用も拡大することが期待される。
4.アメイズ <6076>
明治日本の産業革命遺産の施設がある県のうち、山口・福岡・熊本・佐賀・長崎・鹿児島でホテル事業を展開する。遺産が各地に点在しており、数日かけて各施設を巡回するルートも多く、郊外型のロードサイドホテルの「HOTEL AZ」ブランドを中心に、宿泊客需要の増加の取り込みを狙う。
5.グリーンランドリゾート <9656>
今回の23ある世界遺産施設のうち、三池炭鉱万田坑がある熊本県荒尾市で遊園地・ホテル・ゴルフ場などが一体となったグリーンランドリゾートを運営。年間来場者は300万人に上り、九州の中心という絶好のロケーションから世界遺産を訪れた観光客を取り込むことが期待できる。