映画の興行収入を仮想通貨「Kevcoin」で配当するという新発想が英国で誕生。新作映画の公開に向けて発行中のKevcoinの購入者間で、映画の収益を分配するという仕組みだ。発行数は250億Kevcoin限定。
Kevcoinはブロックチェーン技術を採用した仮想通貨で、5億Kevcoinは1BTCに相当する。購入後の換金はもちろん、映画製作会社と契約を結び長期間所有しておくことも可能だ。興行収入市場の歴史を塗り替える初の「映画収益専用仮想通貨」を所有してみるのも、一興かもしれない。
アワード受賞監督による新作株を仮想通貨で購入
史上初の映画収益専用仮想通貨を発行するのは、映画界で20年のキャリアをもつ英映画監督ジェイソン・アッタール氏。昨年公開されたコメディー映画「Night In Powder」が数々のアワードを受賞するなどして、話題となった。
アッタール氏は仮想通貨の展望に注目し、見込み収益の25%をKevcoinで配当するという発想に至ったという。「ブロックチェーン技術の賢い利用法を世間に紹介したい」とコメントしている。
対象となるのは4月20日、ロンドン最大のインディペンデント・シネマでプレミア上映される「Powder’s Peckham」という新作映画だ。アッタール氏自身が元ローディー(コンサートなどの裏方)、ケビン・パウダーを演じるロック・ヒューマン・ドラマになっている。
Kevcoinは専用Webサイトで購入できる。販売期間は3月30日からの4週間のみ。発売から1週間で既に半数以上が売れており、4月5日現在の残高は101億4491万Kevcoin。購入に興味があるのならば、急ぐに越したことはない。
アッタール氏の作品ではないが、ビットコインを題材にした「The Rise and Rise of Bitcoin」や「Bitcoin: The End of Money as We Know It」といった映画が、2014年から出回り始めている。映画界にもブロックチェーン旋風が吹きだしているようだ。( FinTech online編集部 )