ベンチャー、コンサルティング研究機関、Z/Yenグループが2007年から年に2回発表している「グローバル・ファイナンシャル・センター指数(GFCI)」の最新版(2016年4月版)で、東京が5位、大阪が20位にランクインした。

1位ロンドン、2位ニューヨークと欧米の勢力は健在だが、3位から5位までがシンガポール、香港、東京と続き、アジア諸国が着実に追いあげている。そのほかソウル(12位)、上海(16位)、深セン(19位)がトップ20位に選ばれた。

アジア都市の大半がスコア面でふるわず

「GFCI」は2520人の金融産業関係者から収集された2万4495件にもおよぶ評価に基づき、86の金融主要都市を順位付けしたものだ。105項目の質問を通し、「事業環境」「金融セクター開発」「インフラストラクチャー要素」「人材」「信頼および一般要素」の観点から、各都市の国際的な競争力を測定している。

アジア諸国で20位入りした7都市中、最も勢力を伸ばしているのはシンガポール。昨年3位だった香港とわずか2ポイント差で入れ替わり、世界第3位に輝いた。1位のロンドンとの差は45ポイントだ。

東京の順位は昨年から不動だがスコアは3ポイント上がっており、6位のチューリッヒを14ポイントも引き離している。上位のアジア都市でスコアを引き上げた都市は、東京を含む3都市のみ(シンガポール、北京)。大半のアジア都市は著しい後退を見せたソウル(19ポイント減)、大阪(12ポイント減)など、軒並みスコアがふるわない結果となった。

意外にもロンドンで首位を獲得した英国から100位以内にランクインしているほかの都市は、イギリス領ヴァージン諸島(46位)とエディンバラ(56位)のみとなっている。首都ロンドンが担う金融市場の中心地としての役割の重さが感じられる。

国際競争力の高い金融都市20 首位は今年もロンドン

20位 大阪(日本)687
19位 深セン(中国)688
18位 フランクフルト(ドイツ)689
17位 シドニー(オーストラリア)692
16位 上海(中国)693
15位 ジュネーブ(スイス)694
14位 ルクセンブルク(ルクセンブルク)698
13位 ドバイ(アラブ首長国連邦)699
12位 ソウル(韓国)705
11位 シカゴ(米国)706

10位 トロント(カナダ)707
9位 ボストン(米国)708
8位 サンフランシスコ(米国)711
7位 ワシントンD.C.(米国)712
6位 チューリッヒ(スイス)714
5位 東京(日本)728
4位 香港(中国)753
3位 シンガポール(シンガポール)755
2位 ニューヨーク(米国)792
1位 ロンドン(英国)800
(ZUU online 編集部)