フォーブスが発表する毎年4月恒例の日本人大富豪ランキングが発表された。名を連ねているのは上場企業の株主やオーナーでランキングに常連のメンバーが多い。まずは、日本を代表する2016年の著名な大富豪トップ3を紹介しよう。そして大企業のオーナー以外でも、大株主に名を連ねる、あるいは連ねたことがある意外な著名人を後半で紹介していく。

フォーブスの日本の大富豪ランキングトップ5

■1位:柳井 正氏 ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長
ーー資産146億ドル(1兆6060億円) 2015年の1位を維持

「ユニクロ」を中心としたカジュアル衣料の製造販売を展開しているファースリテイリングを創業。ファーストリテイリングの株式を2298万株保有する筆頭株主で持ち株比率は21.6%。自社でカジュアル衣料の商品企画をし、中国など安いコストで製造し、自社で小売りを行うアパレル製造小売業(SPA)の形態を日本で発展させた。世界のSPAで、ZARA、H&M、Gapに次ぐ売上4位。

■2位 孫 正義氏 ソフトバンク代表取締役会長
ーー資産117億ドル(1兆2870億円) 2015年の2位を維持

ソフトバンクグループの創業者。プロ野球パリーグの福岡ソフトバンクホークスのオーナーでもある。ソフトバンクの株式を2億2800万株所有する筆頭株主で持ち株比率は18.9%。

■3位 滝崎 武光氏 キーエンス取締役名誉会長
ーー資産72億ドル(7920億円) 2015年の5位から躍進

キーエンスの創業者。キーセンス株を468万株保有する第2位で持ち株比率7.7%の株主。キーエンスは、営業利益率は50%を超す高収益企業で、給与水準も日本一と言われている。

大株主に名を連ねた著名人5名

■厚切りジェイソン テラスカイ<3915>

「Why Japanese People?」のキレ芸で有名になった厚切りジェイソン氏は東証マザーズ上場テラスカイの役員だ。テラスカイは、クラウドシステムの導入支援・開発事業を展開している。

新規上場したのは2015年の4月。IPO前の目論見書で大株主をみると第9位の株主に「Danielson Jason David」の名前がある。保有株は1万1380株。住所は、芸名の由来になった神奈川県厚木市になっている。

テラスカイの上場初値は7650円だったので当時の時価が8700万円。その後株価は3倍以上に値上がりしたのでもし保有していたら最高2億8000万円まで評価が膨らんだ。ただ、直近の株主名簿では10位までに入っておらず、一部または全部を売ってしまったようだ。

■関ジャニ∞大倉忠義 鳥貴族 <3193>

ジャニーズのアイドルグループ関ジャニのメンバー大倉くんこと大倉忠義氏の父親は鳥貴族の創業者で代表取締役社長の大倉忠司氏だ。じゃんぼ焼き鳥・鳥貴族は280円均一の焼き鳥屋チェーン。2014年6月にJASDAQ市場に上場後、2016年には東証1部に指定替えされている。 鳥貴族の上場時は大倉くんの話題がすでに公開されていたため、人気化した。上場時に保有していた1万株の時価は6180万円だった。

■みのもんた 愛知時計<7723>

タレントみのもんた氏、本名御法川法男氏は2005年から東証1部の愛知時計電機の大株主だ。2015年3月期では、筆頭株主の日本生命に次ぐ第2位の大株主で365万株保有している。保有比率は7.1%。愛知時計の保有額は10億円を超えている。

同氏は、ニッコクの代表取締役社長を務めている。父親から受け継いだ水道メーターの会社「日国工業株式会社」に、自分の事務所「オフィスモンタ」を合併した会社だ。その本業である水道メーターのライバル社である「愛知時計電機」を個人名義で保有している。目的について本人の口から語られたことはないが、本業でのシナジー強化などなにか意図があるのだろうか。

■中田英寿 サニーサイドアップ <2180>

元サッカー日本代表のヒデこと中田英寿はサニーサイドアップ <2180> の大株主だ。20万株を保有しており保有比率は5.8%。筆頭株主の創業者次原悦子氏、創業者の関連会社に次いで第3位の大株主だ。保有株の時価総額は1億8000万円になる。

サニーサイドは、スポーツ選手、芸能人などのPR・マネジメント会社で、JASDAQに上場している。同氏が日本代表時代の19歳のときからマネジメント契約を結んでいた。その後、海外への移籍やCM出演などをアレンジしている。

その関係での大株主のようだ。次原社長は中田英寿氏のマネジメントについての「NAKATAビジネス」という本も出版しており、また中田経由で広がった世界のセレブとのコネクションも強いようで、大株主でパートナーというような位置づけなのかもしれない。サニーサイドアップは、水泳の北島康介、陸上の為末大、ゴルフの上田桃子、テニスの杉山愛ら一流選手のマネジメントを手掛けている。

■秋元康 ジグソー <3914>

ご存知、AKB48生みの親の音楽プロデューサーの秋元康氏は、ジグソーがIPO時の売出目論見書によると1万1000株所有しており、25位の株主で保有比率は0.3%だった。上場時の時価は8800万円。

ジグソーは2014年4月に東証マザーズに上場した。クラウドやビッグデータ分析などを手掛けるIT系の会社。クラウドやサーバーを対象にした自動監視システムを展開している。秋元氏との関係や現在も保有しているかなどは不明だが、ジグソーはマザーズ市場で大人気化しており、時価2万円を超えて話題になった株だ。1株を2株に分割もしており、もし今も保有していたら時価は4億円を超えている。ただ秋元康氏にとってはどうってことない金額かもしれないが。

このように、いろいろ探してみると他にも意外な大株主がいるかもしれない。目論見書や有価証券報告書をゆっくりと探してみてはいかがだろう。(ZUU online編集部)

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