海外不動産投資
(写真=PIXTA)

不動産投資というと、どうしても地主、もしくは一部の富裕層、特に年齢の高い方が行なっているイメージがあるかもしれません。確かに、次世代へ資産を継続したい、相続税を抑えたいという観点で見れば年齢の高い方が不動産投資を行うことは合理的といえます。

しかしながら、若い世代が不動産投資を行うことにももちろんメリットはあります。決して一部の世代だけに利益があるものではないのです。

時間を味方につけることができる

若い世代が不動産投資を行うメリットは、なんといっても時間を味方につけることができる点です。ここでいう時間とは、不動産投資のセミナーに参加したり、書籍で勉強する時間が確保できるといったものだけではありません。その時々の経済情勢を伺いながら、どこに投資を行うべきか検討できる時間も持つことができるでしょう。

何より、投資を行った後の時間がいかに確保できるかについては、若い世代の方が圧倒的に有利です。

なぜこうした点を重要視するか。それは景気にはどうしても波があるからです。投資に良い時もあれば、当然悪い時もあります。たまたま購入時より景気がよくなっていれば高く売却できるでしょう。しかし、もし購入時より景気が悪化していたらどうでしょうか。若い世代であれば長期的な目線で景気回復を期待することができます。

特に、日本の不動産投資は好不況に左右される側面が強いだけに、投資を始めるのが遅ければ遅いほどイチかバチかのギャンブル的な要素も含まれてしまうのです。

さらに、時間を味方にすることで若い世代は資産構築を行うこともできます。不動産投資によって得られる家賃収入は、空室さえつくらなければ蓄積されていきます。売却のタイミングに関しても、売るタイミングをあせることなく判断できるでしょう。この若い世代ならではの特権を、活かさない手はないのではないでしょうか。

日本の不動産価値は減少する可能性が

それでは、投資の対象は日本国内の不動産にすればそれでいいのでしょうか。もちろん、東京都心などでは、日本にも不動産投資のチャンスは存在するでしょう。ただ、それは短期的に見た上での可能性の高さであって、中長期的に見た場合必ずしもそうではないかもしれません。

第一に、日本全体の人口は減少傾向にあります。国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2012年1月推計)」によれば、2060年におけるわが国の人口は8,674万人、65歳以上人口割合は39.9%となる見込みです。現在より4,000万人近の人口が減少していくとなれば地方だけでなく都市部でもその余波は避けられず、結果、長期的に見ると不動産価格の下落といったことが今後起きかねないことが推測できるでしょう。

人口という観点から都市への一極集中も想定されますが、東京都でも2015年の1,330万人に対し2040年には人口が1,230万人に減少すると推測されています。つまり20年も経てば現在の環境は大きく変わっている可能性があるのです。このような少子高齢化社会の中で経済成長を高めようとしても、残念ながら人口の面からは期待できません。このような状況下の日本で不動産投資を行うよりは、むしろ人口増加が著しく、経済発展も見込める国や地域に対して不動産投資を行う方が賢いといえるのではないでしょうか。

海外の不動産価値はどのように捉えればよいか?

それでは海外の不動産投資を検討するうえで、どういった点を重視するべきでしょうか。
まず人口面ですが、寿命の伸びなどによる高齢者人口の増加も考えなければならないため、単純に人口が増加していればよいということにはなりません。海外の国々を見るうえで重要なのは、若い世代が着実に増加しているかどうかです。これは年齢別の人口分布を参照することで把握できます。

例えば、フィリピンをはじめとする東南アジア諸国の多くでは、高齢層よりも若年層が圧倒的に多く、年齢別人口分布はピラミッド型を描いています。つまり若い世代が経済を支える構図となっているということです。

これは高度経済成長を成し得やすい「人口ボーナス期」と呼ばれるもので、消費の意欲が旺盛で所得増加も手伝ってさらに経済が活性化する状態を意味します。経済が活性化し人口が増加すれば、当然不動産市況も活性化するでしょう。そのため、将来的に東南アジアの不動産市場は大いに発展する可能性があり、価格の上昇が期待できるといえます。

不動産価格は一気に上がるものではなく、経済成長にあわせてじわじわと上がっていくものです。老後を南国の島で暮らしたい、そんな夢があるなら、海外不動産投資の検討がその近道となるかもしれません。

(提供: フォーランドリアルティネットワークジャパン

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