(2)差金決済取引(CFD)
差金決済取引(CFD)は、現物の受渡し行わずに、売りと買いの差額のやり取りで決済するものだ。レバレッジを掛けることもできるので、元手の金額以上の投資ができる特徴がある。中でもよく知られているのは、外国為替取引(FX)だろう。通常、米ドルや日本円、ユーロなどを選択するが、そこで選択する通貨にビットコインを選ぶことができるのだ。

この方法のメリットは2つある。1つは前述した通り、レバレッジをかけた売買が可能なことだ。これにより、小さな元手からでも、それ以上の取引ができる。2つ目は空売りを利用して相場が下がってる時も、利益を出せるなど柔軟なことだ。空売りは、業者に担保を支払い、商品を借りる。そして、価格が高い時に売却して、安い時に買い戻し、買い戻した商品を業者に返すのだ。価格が高い時に売った資金から、買い戻しにかかったコストを引いた残りが利益となる。

一方デメリットは、レバレッジをかけずに取引をしても、ボラティリティが大きいため、レバレッジを掛けたのと同じ効果が出ることだ。これ以外にも、直接投資よりコストがかかる事も忘れてはいけない。

(3)ビットコインETF
ETFは証券取引所で取引される上場投資信託(Exchange Traded Funds)の略で、株の取引と同じように売買できるメリットがある。最近、上場間近と噂されているETFが、投資対象にビットコインを含んだものである。

このビットコインETFの上場を目指しているのが、映画「ソーシャル・ネットワーク」にも登場したウィンクルボス兄弟だ。彼らはFacebookのアイディアを同社CEOのザッカーバーグ氏に盗まれたと訴訟を起こしていた。その訴訟が落ち着いたあとにベンチャーキャピタルを立ち上げ、2013年にビットコイン業界に進出したのだ。

以前からビットコインETFは運用されているが、これは購入できる投資家が限られていた。今回、同兄弟のETFが米国証券取引委員会(SEC)から認可を受ければ、公開市場で取引される世界初の商品となる。今のところ、公開価格や上場日は発表されていないが、1単元65ドルなのではないかと報じられている。
前述の2つの方法に比べれば、比較的安価にビットコイン投資ができるというメリットがある。またビットコインを直接保有するわけではないので、特有のリスクの影響を受けることが少ないというメリットもある。

ビットコイン売買への課税については、税制が追い付かず不透明なところもある。一方で、ETFの場合は通常の投資と同様に、分配金と譲渡益に対して課税される形になるだろう。今後の情報が待たれるところだ。

ビットコイン投資が始まってまだ数年。2140年まで新規発行が続くと言われており、息の長い投資資産になりそうだ。(ZUU online編集部)