Visaが欧州7カ国、1万4236人の消費者を対象に行ったアンケートから、73%がバイオメトリクス(生体認証)技術を用いた決済法に興味を示していることが判明した。
しかし多くの消費者が「バイオメトリックスというだけで安全性が高い」と思いこんでおり、81%が最も精密度の高い技術として指紋認証をあげている。次いで虹彩認識(瞳の虹彩パターンを認識する技術)が76%という結果になった。
世界各地でサイバー・セキュリティー問題が深刻化している近年、サービスを提供する企業だけではなく消費者にも、安全性に関する基礎知識を身につけることが必須となるだろう。
過半数が「指紋認証を日常的に利用したい」
iPhoneが採用した指紋認証技術、「Touch ID」で大ブレイクしたバイオメトリックス技術。現在ではモバイル市場から金融市場まで広範囲に採用され、様々な層の消費者に支持されている。
今回の調査でも、バイオメトリクス決済の安全性を確信している回答者は75%にもおよび、68%が「利用してみたい」と答えている。
最も人気が高い手法は指紋認証で、53%が「利用している/利用を検討する」と回答。PIN(認証コード入力)とバイオメトリクスの組み合わせ」を選んだのは29%、「顔認証」は25%、「声認証」は12%となっている。
利用先としては48%が「(電車、バスなど)公共の乗り物」、47%が「レストランなどの飲食店」、46%が「スーパーマーケットなどでの食料品の購入」と回答していることから、消費者の多くが現金やカードと同じように、日常的にバイオメトリクス決済を利用することを望んでいるのがわかる。
バイオメトリクス決済は付加的なものではなく、従来のパスワードや認証コードに代わる、新たな認証システムとしての地位を着実に築きつつある。