銀行は短期戦略より長期的な信頼関係を築くべき
キャッシュバックが金利と同じくらい、顧客を獲得、維持する常套手段として定着した近年、各銀行がこぞって様々な商品を発売している。
例えば英国の銀行では、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)と、2000年に傘下となったNatwest銀行が、月会費3ポンド(約426円)で同様のサービス(公共料金の引き落としで3%キャッシュバック)を提供しているほか、バークレイズ銀行も毎月一律7ポンドのキャッシュバックを行っている。
liteと同じく毎月500ポンドの入金が必要なのであれば、ロイズ銀行の金利とキャッシュバックが5%というサービスの方が、お得かも知れない。
銀行がありとあらゆる商品で顧客を魅了しようと骨を折っているという傾向は、消費者にとっては有り難い。その反面、「商品が溢れすぎて、どれを選べばよいのかわからない」と戸惑う消費者もでてきている。
特典で顧客を引き寄せるのも結構だが、サンタンデール銀行の例を見るまでもなく、それだけでは顧客をつなぎとめておくのは難しい。消費者はよりお得なサービスを求めて、商品から商品へ、銀行から銀行へとわたり歩く「銀行ジプシー」になってしまう。
銀行は一時的に顧客を掻き集めるのではなく、顧客との長期的な信頼関係を築くという観点から、商品やサービスを開発していくべきだろう。(ZUU online 編集部)