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電通が5月22日にあるPinterest Japan(ピンタレスト・ジャパン)との業務提携契約を締結しました。ピンタレストという企業自身、日本ではまだまだ馴染みが薄く、ピンとこない人も多いのではないでしょうか。ピンタレストは2013年11月に日本法人を立ち上げ、同時に日本語版サービスの提供を始めました。このピンタレスト、日本企業との提携は電通が初めてではありません。実は2012年の5月には、1億ドルの第三者割当増資を行った際に楽天がその一部を引き受けています。楽天、電通と日本を代表するネット企業と広告会社が注目をしているわけですが、それだけ潜在的な魅力があるサービスを提供していることを暗に示しているといえるでしょう。

ピンタレストが行っているサービスは、一言でいえば「ネット上でユーザーがお気に入りの画像や動画をコレクションする」というものです。写真動画特化型のSNSと言えます。日本ではすでに農林水産省と共同で和食文化の海外発信を行ったり、楽天レシピと連携し、和食の写真やレシピ記事などを募るという活動をしたりしています。また、航空会社や観光局、旅行会社と組み、旅行・観光分野での取り組みも強化していこうとしています。

気になるのはピンタレストの収益源です。スポンサーサイトの開設、写真が主体なだけにスポンサーの商品を張り付けておいて誘導という手段が考えられます。今回の電通との業務提携によって、日本市場での認知度は一気に高まりそうです。

電通は日本におけるピンタレストの事業拡大に向けた市場分析、戦略立案、PR活動の支援、広告主に対するマーケティング活動の提案を行っていく予定です。実際にピンタレストに登録をしてみるとまだまだ「インターフェイスを日本語訳にした」という感が強いように思います。電通との業務提携によりこのようなイメージがどのように改善されるか、ピンタレストが日本市場にどのような形で浸透していくか期待したいところです。個人的には写真が主体であるだけに通販との親和性が高いのではないかと考えています。