欧米15カ国で行われたデジタルバンキング調査で、利用者が過去1年間で47%(前年比6ポイント増)も増えており、今後1年間でさらに16%の伸びをみせると予測されていることが分かった。

1万4579人を対象にした調査を実施したのは、オランダの国際金融機関INGグループ。

全体的には50%が「モバイルバンキングを利用するようになって、お金の管理が楽になった」、85%が「現金を利用する機会が減った」と回答しているものの、ATMや銀行への愛着も強い。

モバイルバンキング英国の利用者は55%、米国53%

調査対象国は、米国、英国、オーストラリア、フランス、ドイツ、オランダ、イタリア、スペイン、ルクセンブルグ、チェコ、ベルギー、ポーランド、ルーマニア、トルコ、オーストリアで、今年3月から4月に実施したものだ。

各国500人から1000人の消費者による、モバイルバンキングの利用動向を分析した結果、これらの15カ国で決済も含めた日々のバンキング活動を、スマートフォンで行う消費者が急増していることが明らかになった。

モバイルバンキングが最も浸透しているのはオランダで、63%(前年比5ポイント増)がすでに日常的に決済や銀行のウェブサイトなどに、スマホやタブレットといったデバイスからアクセスしている。また9%が今後モバイルバンキングの活用を検討している。

次いで英国の利用者が55%、米国が53%で、それぞれ10%強が今後の利用を検討中だ。

またスマホやタブレットを所有している回答者中、昨年の利用者率が48%だったオーストリアは13ポイント、ルクセンブルグは41%から12ポイント、39%のチェコは10ポイントと大幅に伸びている。

対照的にすでにデバイスが浸透している米国やオランダでは、5%前後のゆるやかな伸びだ。