9割が最も利用するのはATM 7割がSNSバンキングに拒否反応

「モバイルバンキングのなにが便利か」という質問に対して最も多かった回答は、欧米ともに共通しており、「自分でお金の管理をするのがうまくなった(欧米平均48.5%)」「支払い忘れが減った(23%)」「もっと貯蓄できるようになった(16.5%)」となっている。

意外なことに、これほどまでにモバイルバンキングが広範囲にわたって受けいれられているにも関わらず、91%が「最も利用するバンキング法」としてATMを選んでいる。そのうち48%が月数回、19%が週数回、ATMを利用している。

モバイルデバイスからは直接現金を引きだせないという事実を考慮すれば、当然ながら銀行やATMなどの「窓口」が必要になる。全体的に85%、欧州では53%が「現金を使う機会が減った」というが、結局は「まだまだ現金が必要な機会が日常生活に溢れている」ということだ。

また週単位、あるいは月単位で銀行の支店を訪れる消費者も、21%から38%といまなお健在だ。逆にメディアが話題にしているような「ソーシャルメディア(SNS)を通したバンキングや銀行とのコミュニケーション」を定期的に利用しているのは、わずか6%。68%が「絶対に利用しない」と強い拒絶反応を見せている。

総合的に見て、欧米ともにモバイルバンキングが日常生活の一部となっている、あるいはなりつつあるものの、消費者は現金や銀行の支店にも愛着を感じており、「(モバイルの)利便性」と「(人間による)安心感」の両立が、未来のバンキングの主流となりそうだ。( FinTech online編集部

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