「銀行員は見た!」プライベートバンクに集まる富豪たち

「プライベートバンク」をご存じでしょうか? そもそも日本人にはあまり馴染みのない言葉かもしれません。日本でプライベートバンク業務を行っている金融機関の数も限られていますから、その実態もよく知られていません。それに、「どうせ庶民には関係ないんでしょ?」と思っていませんか。

でも、プライベートバンクに集まる富豪たちの、ちょっとした特徴を知れば、「もしかして自分もいつかプライベートバンクを使うようなお金持ちになれるかも?」と思えるかもしれません。

筆者がかつて勤めていた某外資系銀行のプライベートバンク部門では、総資産が最低でも3億円、そのうち、金融資産が1億円程度はないと、顧客としての受け入れができませんでした。もちろんその資産も、法律に触れるような、いわゆる「汚い方法で稼いだお金」であってはいけないので、お金があるだけではダメで、その顧客のバックグラウンドについての審査も行われます。

そんな厳しい審査を通ってプライベートバンクの顧客になるのは、一体どんな富豪なのか、10の特徴を挙げてみます。

1.富豪は節約が上手い

富豪なら、お金には困っていないはず。そのお金の使い方もきっと半端ないはず、と思っていませんか?筆者が出会った富豪は、実はそれとは真逆で、節約上手。時には、「もしかして、どケチ?」と思ってしまうような方も大勢いらっしゃいました。

例えば、日常生活での浪費を防ぐため、ATMで降ろす金額は1回2千円。なんという、まるで貧乏学生みたいなお金持ち。「運用中の何億円という資産と、自分の財布の中の2千円は、全く別物。」と考えているのも、富豪の特徴です。

2.富豪は意外と律儀

どんなにクレジットカードを切っても、銀行にはたっぷりとお金があるから大丈夫。そう考える人はきっと本物の富豪にはなれないのでしょう。うっかり支払いを怠って、延滞料金を払う羽目になったり、現金不足でキャッシュローンに手を出したりなど、お金の管理ができていない方はお金持ちにはいないようです。

無駄な利息・手数料・解約料は一切払いたくない、という方が富豪には多いようです。小さな額の支払いでも、期限通りに律儀に払う習慣が意外に大事だったりします。

3.富豪は健康志向

カロリーオーバーや、栄養バランスが偏りがちになる外食を極端に嫌う方が富豪には多いようです。その上、レトルト食品、カップ麺、コンビニのお弁当も絶対に食べない方も。安全な食材を選んで、家族の健康に配慮し、家庭での手作りを一番大事にする。そんな健康志向のお金持ちは多いように思います。

4.富豪はカモフラージュが上手い

富豪と言えば、全身ブランド品でコーディネートして、高級外車で登場するイメージがありますよね。それなら、誰が見たって、すぐにお金持ちと気づきます。

実際には、これから3億円程度の不動産取引をするというのに、ひとりで地下鉄に乗ってふらりとやって来て、そのまま「じゃあ」と手を振って地下鉄で帰る、なんていう方もいらっしゃいます。派手な外見ではない上に、ユニクロなんて着ていたら、それはもう、その方がお金持ちだとは絶対に気がつかないでしょう。

お金持ちはカモフラージュがうまいのです。もしくは、自分がどう見られているのか、全く無頓着でいられるのかもしれません。つまり、他人に、自分がお金持ちだと気づいてもらう必要がない(どちらかと言えば隠したい)と思っているので、服装や持ち物で外見を装うことがあまり重要だと思っていないのかもしれません。


5.富豪は伝統芸能に造詣が深い

そんなふうに、うまくカモフラージュできているお金持ちであっても、育ちの良さまでは隠せないのが世の常です。良家の子女が通う学校に通い、よい友人たちに恵まれ、幼い頃から武道や伝統芸能などで行儀作法を身につけてきた方も、お金持ちには多いようです。

6.富豪はあいさつが上手い

お金持ちの方に初めてお目にかかる時、相手の優雅さに圧倒されることがあります。しっかりと相手の目を捉え、落ち着き払って、ゆっくりと微笑み返される時、その方の包容力というか、寛容さを感じます。育ちのよい、根っからのお金持ちの人には、他人と自分を比べる必要がないからでしょうか。ゆったりとしたあいさつの中に、余裕さえ垣間見えます。

7.富豪は気配りが上手い

そんな優雅なお金持ちの方は、例え、それが重要な契約の席であっても、お茶を出してくれた人に、「ありがとう」と声をかける優しさを持っています。廊下を歩く時にすれ違うオフィスの人や、案内してくれる人へ、そっと微笑みかけるという余裕も忘れていません。

偉そうな態度を取らずに、下々の者にまで親切に気配りできるのが、真のお金持ちの余裕なのではないでしょうか。

8.富豪は運用が上手い

節約上手で、どケチ。派手さはなくて、人当たりもよい。そんなお金持ちの方が、お金に無頓着かと言えば、決してそんなことはありません。むしろ、自分や家族にとって、お金や資産があるということがどれだけ重要なのか、よく分かっているのが富豪なのです。後先考えずに、稼いだお金を湯水のように使ってしまう、なんてバカなことはせず、手元の資産をどうやって、どれだけ増やすのか、ということに神経を使います。

お金持ちの方は、日々の生活にどの程度キャッシュフローが必要かということを、まず、きちんと捉えます。その上で、日々の生活に必要ないお金や資産を、積極的に増やす工夫をするのです。

9.富豪は勉強上手

相続税や所得税の負担が大きい日本では、お金持ちといえども、ぼんやりしていては、資産は減っていくばかり。投資運用の知識を学び、知恵を絞って、資産を増やす努力が必要です。金融や不動産について貪欲に学び、世界情勢を理解できるスマートさを兼ね備えているのが本当のお金持ちではないでしょうか。

10.富豪はリスク分散が上手い

目の前に山積みの仕事に追われている庶民と違って、富豪の視野は広いというのも一つの特徴です。膨大な資産を日本国内だけで運用しようと考える場合、運用先も限られているので、その分リスクも高くなってしまいます。香港、シンガポール、ニューヨーク。お金持ちは、広い視野で世界を見渡し、あらかじめ資産を分散してリスク回避するのも上手いのです。

お金をコントロールするのが富豪

どれだけ資産があっても、お金の上にあぐらをかかないのは富豪に共通する特徴のようですね。「いつかはプライベートバンク!」という夢を描いている方は、富豪にならって、お金を上手にコントロールする術を磨いてはいかがでしょうか。

林 立恵
早稲田大学政治経済学部、大学院法学研究科卒業。法学修士。政府系金融機関・外資系金融機関に勤務し、融資審査業務などを担当した。現在は国際機関勤務の夫、子供2人と共にアジア圏在住。

(提供: DAILY ANDS

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