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(写真=PIXTA)

法人や個人事業主の“通信簿”といえるのが、財務諸表です。銀行へ借り入れを申し込む際には、たいてい提出を求められますし、税務申告にも欠かせません。この財務・会計業務は簿記など専門的な知識が必要なため、手間がかかるものです。税理士や会計士に依頼したり、担当者を雇ったりすることもできますが、当然お金がかかります。

そこで最近、なるべくコストを抑えたい中小企業や個人事業主の間で人気を集めているのが「クラウド会計ソフト」です。

そもそもクラウド会計ソフトとは

「クラウド」型になる前から、会計ソフトというものは存在していました。しかし以前の会計ソフトはライセンスを購入し、パソコンにインストールして使うパッケージタイプが主流でした。このタイプの欠点として、インストールしたパソコンを使わないと作業ができない、税制の変更など法令改正があった場合の対応に時間がかかる――などが挙げられます。また、パソコンが壊れて、データを失ってしまう恐れもありました。

そこで生まれたのが、クラウド会計ソフトです。会計ソフトのパッケージを購入しなくてもインターネットにつながる環境であれば外出先から使えますし、複数人での同時利用も可能です。法令改正への対応はクラウド会計ソフトの会社側が行ってくれます。パソコンが壊れてもデータはインターネット上に保存されているため、別のパソコンやスマホで対応できるというメリットがあるのです。