フランス発の一流経営大学院、INSEAD(インシアード)が、働きながらMiF(ファイナンス修士号)の取得を目指せる、社会人向けコース「エクゼクティブMiF」を開設した。

通常は全日制であるMBA(経営学修士号)のカリキュラムを、多忙な社会人の需要に合わせてをカスタマイズ可能にしたもので、現在の生活に負担をかけることなく、個人のペースで国際水準の資格を取得できるという点が魅力だ。

2週間の集中講座に6回参加 残りの1年3カ月は自宅学習

本格的に資格取得の勉強をしたいが、仕事や子育てなどに時間をとられて足を踏みだすことができない、あるいは「夢のまた夢」だと実現を諦めている成人は、世界中に数えきれないほどいる。

通信講座、夜間制、週末通学制など、全日制に通えない環境でも資格を目指せるコースは多々あるが、カリキュラムの充実度や資格の価値という点では、どうしても通常の学位と同じ水準に達することが難しいようだ。

「勉強に費やしている時間が違う」といってしまえばそれまでだが、その尊い「時間」は望めば誰でも手にはいるというわけではない。けれどもそれを理由に、夢や希望を投げだしてしまうのは、あまりにも悲しすぎる。

INSEADの「エクゼクティブMiF」開設には、こうした社会人のジレンマを解決する目的がある。

「エクゼクティブMiF」はすでに金融セクターで実質7年から10年の経験者が、スキルアップのためにさらに高度な資格を目指すためのコースだ。

これまでは社会人がMBAを学ぶ場合、退職してコースに専念するといった大胆な決断が必要だったが、「エクゼクティブMiF」のカスタマイズ制度により、1年半のコース期間中、2週間の集中講座に6回参加するだけで、残りは自宅で学ぶことができる。

つまり1年半で合計12週間の休暇が必要となるが、3カ月間まとめて休むわけではないので、理解ある雇用主であればスキルアップに協力してくれるだろう。企業側にとっても従業員のスキルアップは、より高い生産性を実現するうえで欠かせない要素である。

現在は2018年度の生徒を募集しており、投資銀行業務や投資マネージメントから、商業・リテール銀行業務まで、幅広い金融分野からの応募が集まっているそうだ。奨学金制度やキャリアアドバイスなども充実している。

興味があるならばまずは「時間がない」から「時間を作る」という発想に切り替えてみることだ。( FinTech online編集部

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