運用利回り低下でラップ口座の資金流入減速

日本株については、アベノミクスと日銀の異次元緩和で始まった外国人投資家の日本株買いも2015年中旬に一段落し、日経平均は2015年6月の高値をピークに下げのトレンドに入ったようだ。

債券は、世界的な金利低下で主要国の債券利回りはマイナス金利に転じるなど、利回りの低下が顕著だ。いくらプロのアセットアロケーションをもってしても、高リターンは望めない状態だ。ラップ口座の多くは運用利回りがマイナスに転じているようで、資金流入が細っているのだ。

証券会社にとってラップ口座は預かり資産拡大のための中核商品だ。大手証券を筆頭に証券各社は、運用についてのフォローアップ、分散投資の重要性を訴えるような相談セミナーを頻繁に開催し、資金の流出を防ぐことに努めている。ただ、大手証券では、4−6月の資金流入額は前年同期の3割程度に減少しているようだ。(ZUU online 編集部)