平原綾香, マイ・ベスト・フレンド, インタビュー
(写真=DAILY ANDS編集部)

「愛について自分で歌うのは恥ずかしくて」と以前、インタビューに答えていた歌手の平原綾香さん。今年4月にアルバム『LOVE』を出し、その収録曲『STAR』がこの度、2016年11月18日(金)公開予定の映画『マイ・ベスト・フレンド』の日本版テーマソングに選ばれました。

『マイ・ベスト・フレンド』は、2人の女性のリアルな友情、リアルな絆を描いたヒューマン・ドラマです。『Jupiter』でデビューしてから13年、平原さんも30代となり、女性としてどのような生き方を目指しているのでしょう。愛や夢、そして「お金」に対する考え方などを伺ったインタビューを、前後編でお届けします。

友情は愛の塊。永遠のテーマです

(写真=DAILY ANDS編集部)
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――映画『マイ・ベスト・フレンド』を観た感想を教えてください。

観終わったあと、すぐボロ泣きしました。「ありがとうございます」と自然と感謝の言葉が出てくる、それくらい私にとっては大事な映画となりました。

――特に印象的だったのは映画のどのようなシーンですか?

一番好きなのは最後にかけてのシーンです。主人公の2人がお互いが大変なときに、相手のために、命をかけて……っていうところがすごいですね。親友同士じゃないとできないことだし、すごく苦しい時に一番最初に、家族でも夫婦でもなく友達の名前が出る。そこがすごくいいシーンです。「ベストフレンド」ってもしかしたら、人生のなかでの永遠のテーマかもしれないと思います。

――永遠のテーマとはどのような意味ですか。

友情って簡単に手に入るものではないですよね。愛の塊というか。愛が人生の永遠のテーマであると同時に、この友情っていうのも永遠のテーマなんじゃないかなと思うんです。

映画『マイ・ベスト・フレンド』(C)2015 S FILMS(MYA) LIMITED
映画『マイ・ベスト・フレンド』(C)2015 S FILMS(MYA) LIMITED

――愛といえば、平原さんは今年4月に『LOVE』というテーマでアルバム出されていますね。以前、『Jupiter』でデビューした当時は「愛を歌うのは恥ずかしいので、Jupiterの歌詞の方が自分には合っている」と話されていましたが、デビューから13年、どのような心境の変化があったのでしょうか?

30代になって、愛をもっと身近に感じられるようになりましたね。20代のころより30代の方が、自分の中にある想いがあふれてきて、自分でラブソングを書けるようにだんだん変化していったと思います。

20代は例えば、こういう人と恋に落ちたいなとか、憧れのタイプとか、ありますよね。そして、自分にとっての愛っていうのが、家族からの愛とか家族への愛とか、そういうのが身近にありました。

でも、30代になると母性もでてくるし、「与えられる愛」じゃなくて、自分から「愛を与える」という風に変わっていったと思います。

――変わったのはなぜだと思いますか?

そうだな、なんでだろう。でもそれってきっと、守りたいものが増えたからなんじゃないかな。今までは20代って守ってもらうことが多かったけど、大人になると、守りたいものが増えるので、そうやって愛って大きくなるんですね、きっと!

30代からの、すてきな女性の生き方

――映画では、女優のトニ・コレットさん演じるミリーに乳がんが見つかります。平原さんは普段健診などを受けたりはしますか。

健診は定期的に受けていますし、体が資本なので、歌うために健康的な体づくりをするということに毎日向き合っていますね。

例えば外食はそこまで多くしないようにしていますね。今実家で暮らしているので、母の料理が私にとってのパワーフードです。あとはご飯をしっかり食べること、そして睡眠も体を癒やしてくれますので、「天使」がやってくる夜10時から夜中の2時までに寝るようにしています。

あとは、喉に気をつけないといけないので、加湿器で湿度を保って、濡れマスクをして、首を冷やさないようにタオルをまいて寝ます。ごく普通なことをやっていますけど、きっと一人暮らしだったら、食べ物のこと気にしていられないと思うし、私は実はすごく特別な、とても恵まれた環境で歌わせていただいているのではないかとときどき思います。

(写真=DAILY ANDS編集部)
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――映画プレス資料の巻末インタビューで、平原さんは映画のテーマの一つに「女性の生き方」があるのではないかと話されていました。30代からの生き方、こういう風に生きていきたいという目標はありますか。

生き方には、自分を表現することで道を切り拓いていく人と、逆に引き寄せることで誰かに引き上げてもらう環境をつくる人と2つあると思っていて、私はもしかしたら後者の方かもしれません。自分から「これをやりたい!」と発言してグイグイ行くタイプでは全然なくて、「こういう風になったらいいな」と強く思い描いて、一生懸命努力すると、誰かがそれを見ていてくれて、きっかけをくれる、そんな13年間だったと思うんですね。

でもそれは、どちらもたぶんだけど、いい生き方なんじゃないかなって。なぜならそこには夢があるから。いつもステキな夢を描いて、感謝して、生きていけば道はひらけるんじゃないかなって思います。

遠くにあった夢がだんだん近づいて

――平原さんの夢は何ですか?

大きな夢から小さな夢までいろいろありますね。小さな夢だと、ステージの上に立ったら、今日一日、お客さんが幸せな気持ちで帰ってくれたらいいなとか、共感して涙が出る歌がうたえたらいいなとか、を思って生きています。大きな夢ですと、日本だけじゃなく、アジアだったり、世界中で歌が歌えるアーティストになりたいと思っています。

――夢はデビュー当時から変化しましたか?

ぜんぜん変わっていないですね。変わっていないけど、でも、自分の夢っていうのは、あんまり大きい夢と感じなくなってきました。昔はすごく夢は遠くにあったけど、だんだん夢が近づいてくるように思うから、距離をあまり感じなくなってきたように思います。

でも夢ばっかり追い求めていても絶対にうまくいかないので、自分のまわりにあるまったく関係のないことをやっていくことで、それが夢の手助けになると思うので、全然違うこともやりながら、少しずつ考えていけたらなと思います。

――夢に向かって努力している人にとって、「うんうん、わかる」と共感もできますし、励みにもなる言葉ですね。後編では、平原さんが普段お金をかけるようにしていることや、人生における投資について語っていただきます。 (後編<次週公開予定>に続く)

(写真=DAILY ANDS編集部)
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スタイリスト/mariko ヘアメイク/Hiromi

くすい ともこ
DAILY ANDS編集長。北陸の地方紙で5年間記者として勤務後、Web編集者に。「無理のない範囲でコツコツ」をモットーにインデックス投資を始めるも、含み損がコツコツたまっている。

(提供: DAILY ANDS

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