トライベック・ブランド戦略研究所がまとめた「Webサイト価値ランキング」によると、最も高かったのはANA HD <9202> の734億円で、2位にはやはり航空業から日本航空 <9201> の666億円が入った。上位には、運輸・レジャー、情報・通信、電子・電機、食品・飲料、自動車・バイク、住宅関連、流通、化粧品・トイレタリーなどの業界が並んでいる。

調査の概要「4つの効果」で金額換算

この調査は、Webサイトによって得られる接触効果、好感効果、販売効果、ロイヤルティ効果の4つの効果を把握することによって、サイトがどの程度企業運営に貢献しているのかを明らかにし、事業貢献度に基づいて、金額に換算した「Webサイト価値」を評価したものだ。考え方を簡単な算式にまとめると、概ねつぎのようになる。

「Webサイト価値」=「売上価値」+「情報価値」

「売上価値」=「推定購入者数」×「売上価値単価」

「情報価値」=「閲覧価値」+「行動価値」
「閲覧価値」=「推定閲覧者数」×「閲覧価値単価」
「行動価値」=「推定行動者数」×「行動価値単価」

それぞれの要素についての詳細な説明は割愛するが、おおよそのところは把握できそうだ。調査では260の企業・ブランドについて、総数2万1440人にのぼる20歳から69歳の男女から得た、インターネット上でのアンケート調査結果を集計している。なお、対象地域は日本国内のみで、海外は対象外だ。また、BtoCの個人向け事業のみが対象とされており、BtoBの法人向け事業は含まれない。

ベスト10の企業・ブランドランキング

次の表はベスト10となった企業名・ブランド名と、それぞれのWebサイト価値をまとめたものだ。また参考までに、Webサイト価値を構成する「売上価値」、「情報価値」、「閲覧価値」、「行動価値」の4要素についても、億円単位の数値で合わせて表示しておいた。

Webサイト価値 / 売上 / 情報 / 閲覧 / 行動
1位  ANA    733億8200万円 / 608 / 125 / 61 / 64
2位  日本航空  655億5700万円 / 544 / 121 / 56 / 65
3位  NTTドコモ  472億3300万円 / 321 / 152 / 80 / 71
4位  パナソニック 454億6100万円 / 259 / 196 / 93 / 103
5位  サントリー   451億6300万円 / 142 / 309 / 124 / 185
6位  トヨタ自動車 434億4000万円 / 306 / 128 / 75 / 53
7位  アサヒビール 361億2700万円 / 102 / 259 / 104 / 155
8位  キリン    350億9500万円 / 113 / 237 / 101 / 136
9位  au(KDDI)  350億5700万円 / 228 / 122 / 61 / 61
10位 ソフトバンク 332億1900万円 / 225 / 107 / 56 / 51