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(写真=PIXTA)

経費削減に頭を悩ませている経営者は多いことでしょう。経費削減は2つに分類すると考えやすくなります。「お金」か「時間」です。いずれかの無駄を排除することが経費削減につながります。

今回は、お金と時間それぞれの無駄を削減するアイデアを3つご紹介します。

主な経費削減の種類

電気代や通信費、企業によっては広告費など事業には、さまざまな経費が必要となります。すべてをカットするのは大変ですが、まず見直したい削減対象の経費は以下の3つです。

● 事務経費
主に文房具やコピー用紙、消耗品などを指します。特に消費量の多い紙は、単価こそ安いものの月々の支払いは小さくありません。社内文書やメモといった用途も含め、毎日当然のように何枚もの紙を消費している企業がほとんどではないでしょうか。

● 出張費
本社・支社が遠方にある場合や外注先・取引先との打ち合わせが必要な場合、営業のために出張する場合など、交通費・宿泊費・出張手当などが必要です。

● 人件費
経費の中でも大きな割合を占めます。ここを削減することができれば相対的に利益が増えるに違いないと考え、リストラや部署縮小などの行動を起こす企業も少なくありません。また少ない人数で業務を遂行するために、残業(サービス残業)や休日出勤、仕事の持ち帰りが当たり前になると、従業員のモチベーションが下がりかえって業績が悪化する恐れもあります。

経費削減のためのアイデア

それでは前述した経費について、どうすれば削減できるのか考えてみましょう。

1. 事務経費 紙の使用を止める
紙の無駄を減らす場合、「裏紙を使う」「コピー用紙の紙質を下げる」ではなく、紙を使わないという方法があります。メールやSNS、チャットツールなどを用いることで、請求書・契約書といった書類も現在では電子サービスで代替できます。環境に優しい企業は良いイメージを持たれやすいため、紙の排除に踏み切る決断は容易になってきていると考えられます。

紙を使わなくなると、コピー機やコピー機のリース代、メンテナンス代といった維持費用もかからなくなります。省スペースへの貢献、個人が責任をもってメールで連絡をするようになるなど、他にも多くのメリットが考えられます。

2. 出張費 インターネット会議を利用
出張費をカットしたい場合にはまず、従業員が直接出向く出張ではなく「インターネット会議・テレビ電話」の利用を考えてみましょう。同じ国内でも移動距離・時間が長くかかることが多いアメリカをはじめ、欧米では多くの企業でインターネット会議が取り入れられています。

直接行く必要がある場合にはLCC(格安航空会社)を利用する、インターネットの早期割引や時間帯割引が適用される便を選ぶ、車ならばETC・ETCマイレージを活用するなど工夫しましょう。

3. 人件費 残業をなくす
人件費を考える際には、残業を減らすことから始めましょう。残業手当を支払わないサービス残業はもってのほかですが、残業手当が不要になります。残業には企業にとっていくつものリスク・デメリットがあります。従業員の体調及び生活に支障が出る(仕事効率の悪化)、離職率が上がる(求人費用の増大)などです。労働力と時間の無駄をなくすために、効率よく業務を進められるよう仕事の配分やスケジュールを見直しましょう。

採用経費は広義での人件費にあたりますが、採用経費を見直すことも経費削減の一環です。従業員不足になり求人広告を出すと、広告費だけでなく面接のための準備や時間もかかります。新人を育てなおす必要も生まれます。即戦力が少人数欲しいなら、アウトソースするのも手です。同時に、企業の資産である優秀な人材が定着する魅力的な職場環境作りに取り組むことも大切です。

経費削減は無駄を省くだけにする

経費削減だからといってなんでも削っていては、業務に支障が出かねません。「無駄」なものが「削減」の対象であって、企業に利益をもたらす費用が「必要経費」です。ケチと節約は違うように、余計なコストと必要経費を見極めることが大切です。

経費削減を考えた際には、手当たり次第にカットするのではなく、従業員が働きやすい環境を維持もしくは改善しながら、不要なもの・低コスト化できるものを精査しましょう。知恵を絞って業務改革に挑んでいくことで、本来の意味での経費削減につながるはずです。(提供: フクリ!

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