マツダ,ロードスター,RF
(画像=マツダWebサイトより)

マツダのロードスターに「RF」が仲間入りした。RFとは、リトラクタブルハードトップのRと、ファストバックスタイルのFから取ったものだ。テーマカラーのグレーから、硬質無機質でメカニカルな美しさをまとったRFの魅力に迫ってみたい。

流行色協会も認めたグレーカラー

RFの特徴の一つにテーマカラーであるマシーングレープレミアムメタリックがあるこの外装色とオーバーンの内装色が、日本流行色協会のオートカラーアウォード2016においてグランプリを受賞した。受賞者には「マシーンの鉄をイメージさせるグレーを、液体を思わせるような金属感により、グラマラスでセクシーなデザインとして作り上げた」とあり、これはこのボディカラーを見た多くの人が同感するだろう。

この塗装には、カラー層、反射層、クリア層の3コート塗装が施され、反射層にはごく薄い高輝度のアルミフレークが含まれている。乾燥過程で収縮することで、このアルミフレークがフラットな厚みになっている。

また、カラー層と反射層にはジェットブラックの顔料が含まれている。とくにこのグレーは、ハードでクールな印象のロードスターRFになっている。

ルーフの開閉は、ポルシェの911タルガに似た感じだ。ボタンを押すとリアハッチが起き上がり、ルーフ全体が電動でリアにすいこまれていき、ハッチが元の場所に戻っていくさまは、繰り返し開閉したくなるほど優雅だ。トップロック解除を含むスイッチ操作開始からルーフがロックされるまでの時間は約13秒だが、同社調べでは、純正部品である電動ハードトップ搭載の市販自動車として、世界最短だそうだ。10km/hのゆったりとしたスピードなら屋根を開閉することができるのも便利だ。

初代ロードスターからこだわり続けている127リッターの独立型トランクもついており、利便性も高い。

エリアによって排気量の設定が異なる

マツダのロードスターは、MX-5と呼ばれ、アメリカやイギリスでも人気がある。もともと1960年代からヨーロッパを中心にライトウエイトスポーツカーブームが起きた。とくにイギリスではオースティンやロータス、ケータハムなどライトウェイトスポーツカーの名車がたくさん生まれている。マツダのロードスターもこのようなライトウェイトスポーツカーの復権を目指して開発が行われ、苦労を重ねて1989年に初代ロードスターが誕生したというわけだ。

当然ながらこのRFも、海外でも販売されるが、排気量やグレードは国ごとに異なる。このRFでは、ガソリンエンジン「SKYACTIV-G1.5」と「SKYACTIV-G2.0」の2種類を市場に合わせて導入していくという。

現行のソフトトップの4代目ロードスターは、日本では1.5リッターだが、アメリカでは2.0リッターのエンジンだ。このRFでは日本も2.0リッターが導入され、ガソリンエンジンを縦置きにして専用チューニングが施されている。S、VS、RSと3グレードの5モデル用意され、価格は324万円~370万円台となっている。

ソフトトップに比べステアリングやサスペンションに変化はないが、最上級モデルのRSには、ソフトトップモデルで人気のブラックのアルカンターラ素材をベースに、ナッパレザーに赤のアクセントを施し、レカロ社と共同開発で造りあげたシートのほか、オプションでブレンボのブレーキ設定もあり、価格以上の上質感が感じられる。

「将来的にはあるかもしれない」?

ライトウェイトスポーツカーのお膝元ともいえるイギリスでは2.0リッターの4モデルがラインアップされ、価格は円換算で330万円~410万円となっており、日本とあまり差がない。だがイギリスでは、2017年3月に1.5リッターエンジンが、315万円と350万円の2モデルで加わる予定だ。

日本では今のところ1.5リッターを販売する予定はなさそうだが、このRFはソフトトップに比べて80~110kgほど車両重量が重たくなっている。それを考えると1000kgを切るソフトトップのロードスターのように1.5リッターでキビキビ走らせるよりも、2.0リッターで余裕のコーナリングを楽しむ方向性が合っているのかもしれない。いや、むしろ、よりハイパワーが望ましいのかもしれない。

各国でも同じことを考えている人がいるようで、面白いエピソードがある。

イギリスのメディアがマツダに「ターボ搭載あるいは、MPS(マツダパフォーマンスシリーズ)バージョンは出さないのか」と聞いたそうだ。すると「今のところはない」ときっぱり言われてしまった。だが、同時に「将来的にはあるかもしれないが」とも付け加えられ、嬉しくなったようだ。

記憶にある人もいるかもしれないが、「ロードスターMPS」は、2001年に発表されたN/Aで200馬力出せるコンセプトカーで、当時は市販化が噂されたものだ。しかしながら、そんな質問をついしたくなるくらい、このRFには、ロードスターのハイパフォーマンスモデルの夢を掻き立てるものが存在するようである。

現在、燃費や積載についてばかり注目される実用車が圧倒的多数を占める中で、このロードスターRFは、その塗装やデザインも含めて、クルマ好きに刺さる希望の星ともいえるのではないだろうか。(高橋大介、モータージャーナリスト)

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