マツダのロードスターに「RF」が仲間入りした。RFとは、リトラクタブルハードトップのRと、ファストバックスタイルのFから取ったものだ。テーマカラーのグレーから、硬質無機質でメカニカルな美しさをまとったRFの魅力に迫ってみたい。
流行色協会も認めたグレーカラー
RFの特徴の一つにテーマカラーであるマシーングレープレミアムメタリックがあるこの外装色とオーバーンの内装色が、日本流行色協会のオートカラーアウォード2016においてグランプリを受賞した。受賞者には「マシーンの鉄をイメージさせるグレーを、液体を思わせるような金属感により、グラマラスでセクシーなデザインとして作り上げた」とあり、これはこのボディカラーを見た多くの人が同感するだろう。
この塗装には、カラー層、反射層、クリア層の3コート塗装が施され、反射層にはごく薄い高輝度のアルミフレークが含まれている。乾燥過程で収縮することで、このアルミフレークがフラットな厚みになっている。
また、カラー層と反射層にはジェットブラックの顔料が含まれている。とくにこのグレーは、ハードでクールな印象のロードスターRFになっている。
ルーフの開閉は、ポルシェの911タルガに似た感じだ。ボタンを押すとリアハッチが起き上がり、ルーフ全体が電動でリアにすいこまれていき、ハッチが元の場所に戻っていくさまは、繰り返し開閉したくなるほど優雅だ。トップロック解除を含むスイッチ操作開始からルーフがロックされるまでの時間は約13秒だが、同社調べでは、純正部品である電動ハードトップ搭載の市販自動車として、世界最短だそうだ。10km/hのゆったりとしたスピードなら屋根を開閉することができるのも便利だ。
初代ロードスターからこだわり続けている127リッターの独立型トランクもついており、利便性も高い。