人民日報,中国
(写真=Jack.Q / Shutterstock.com)

人民日報は国民に向け「私たちの暮らしに影響を与えそうな2017年の重大事件」を発表した。5年に一度の党大会もあり内政中心の一年になりそうだ。予想される米国新政権との激しいバトルも内政からの視点が重要となる。

トップ10を発表 探査機打ち上げなどランクイン

第10位 嫦娥5号打ち上げ。2017年末新型ロケット長征5号で打ち上げられる探査機。月面に着陸しサンプルを持ち帰る予定。中国初の月面探査である。また5トンの資材を輸送可能な天舟1号も今年中に打ち上げ予定。

第9位 BRICS第9回首脳会議を議長国として福建省・厦門にて9月開催。10年を経過したBRICSの経済成長は緩慢となっているが、新しい挑戦を伴い新段階へ到達させる。厦門会議を契機に成功経験の共有、潜在能力の発揮へ。

第8位 解放軍建軍90周年。初の国産空母はすでに船体の合成は終わり、2017年始めには進水予定。また新型ステルス戦闘機殲 20は2017年中に空軍へ配備可能となる。これで装備は1世代ランクアップする。

第7位 入試改革(大学・高校)全面推進。貧困地区学生の入学を優先しつつ、各省の平均化と底上げを図る。2014年入学の中学生より準備してきた高校入試改革を実施。

第6位 第IV標準ガソリン1月1日より販売停止。第V標準へ切り替え。日ごとに悪化している大気汚染防止のため、石油品質アップにむけた国家の専権活動。

第5位 公立医院総合改革、モデル病院にて全面展開。国民の医療費負担の軽減を図る。個人衛生支出に占める医療費を30%以下にする。2017年に規定を見直し入院費用の明確化を実現する。

第4位 個人税制改革。中低所得者の税負担軽減がメイン。財政部は個人税改革法案を2017年中に提出予定。総合所得を重視し、基本控除、専項控除を確立する。控除は住宅ローン(1軒目のみ)教育支出を優先する。

第3位 定年延長。2017年に退職年齢延長法案を正式提出、5年間の過渡期を経て2022年に正式実施。ゆっくり行う。区分して行う。予告して行う。以上の三原則を保持する。

第2位 全国両会。第12回全国人民代表大会第5次会議と政協第12回全国委員会第5次会議、北京で3月開催。前者は政府報告、2017年国民経済社会発展計画の審査、2017年中央予算の審査、民法総則の審議など。後者では審議中の提案案件の状況報告が行われる。

第1位 第19回共産党大会開催。小康社会建設への決定的段階への重要な代表大会。中央委員会、中央規律検査委員会の報告が行われ“重大問題”が討論される。また新しい中央委員、中央規律検査委員の選挙が行われる。

習近平主席は2期10年ですんなり下野するのか?

実際の暮らしに影響を与えそうなのは3位の定年延長、4位の税制改革、5位の公立病院改革、6位のガソリン、7位の入試改革である。

指導部の関心は、1位の第19回共産党大会、2位の全国両会にしかないだろう。行動のすべては党大会における地位上昇を実現するためにある。

最大の見どころは、習近平主席がトランプ次期大統領の政策圧力に対抗しながら、3月の両会から秋の党大会まで、思うように政権運営できるかどうかである。

ただし当人は何を構想しているのか不明である。党大会で次期指導者候補を指名し。前任者たちと同じように2期10年ですんなり下野するつもりか、それとも指導的核心として居座りを画策するのか。後者の場合、大がかりなアクション映画が展開されそうである。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

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