年明け第1週の東京株式市場は堅調に推移した。2017年の大発会は、米トランプ新政権への期待感や為替相場の円安進行を背景に、幅広い銘柄に買いが広がった。日経平均株価は一時、終値として約1年1カ月ぶりの高値を付ける場面も見られた。その後は円安が一服したこともあり、日経平均も弱含んだ。

6日には、トランプ次期米大統領が Twitter で、トヨタ自動車のメキシコ工場の建設計画を名指しで批判したことが大きく報じられた。その影響でトヨタ株に売りが殺到したが、同社は「メキシコに新工場を建設しても、米国内の生産や雇用は減らない」との声明を出し、沈静化を図った。20日の政権発足後も、トランプ氏がこうした「口撃」を日本企業に浴びせ、その企業の株価が下落する「トランプリスク」への懸念が高まる可能性もあるので注意が必要だ。

「月間値上がり率」上位10社の顔ぶれ

それでは今回は12月の東証1部の「値上がり率」上位10社の顔ぶれをみていこう。

(1)オルトプラス <3672> 883 +169.21%
(2)クボテック <7709> 659 +50.80%
(3)タカタ <7312> 857 +47.76%
(4)東京個別指導学院 <4745> 946 +45.76%
(5)ヤーマン <6630> 5840 +42.09%
(6)日立工機 <6581> 1472 +40.73%
(7)神戸物産 <3038> 4110 +35.87%
(8)アーク <7873> 118 +35.63%
(9)アクリーティブ <8423> 479 +32.69%
(10)オハラ <5218> 830 +31.96%
※銘柄、証券コード、株価(12月30日終値)、上昇率の順。

12月の日経平均株価は、上旬と中旬は「トランプラリー」で上昇続きの展開だったが、下旬は利益確定の売りに押される場面が散見された。大型株は一本調子で上昇できず、今回のランキングは値動きの良い中小型の材料株が占める結果となった。