中国,習近平,ダボス会議
(写真= Kaliva / Shutterstock.com)

中国外交部報道官は1月10日、習近平主席が世界経済フォーラム(ダボス会議)の年次総会に出席すると発表した。中国主席のダボス会議への出席は初めてである。

習主席は1月15日〜18日までの間スイスを国事訪問する。1月17日には世界経済フォーラムに、グテーレス国連事務総長、マーガレット・チャン世界保健機関(WHO)事務局長、バッハ国際オリンピック委員会会長らとともに出席する。また18日には国連ジュネーブ事務局、世界保健機構(ジュネーブ)国際オリンピック委員会(ローザンヌ)を訪問すると続いている。

中国主席が初出席するダボス会議

中国ネットニュースの報道ぶりを見てみよう。

世界経済フォーラムが1月17日よりスイスのダボスで開催される。同会議では世界の頭脳が集い、全世界の統治システム、人権、世界経済の振興、市場資本主義の改革、第4次工業革命への対応などが討論される。

1月10日ダボス会議事務局による記者会見において、出席する重要賓客が発表された。そのうち政府首脳では、中国国家主席習近平、英国首相テリーザ・メイ、米国国務長官ジョン・ケリーらである。

ダボス会議は、全世界100の国家から2500人が参会し、4日にわたる会議と300以上の公開討論を行う。討論会の日程と詳細はまだ発表されていないが、中国は全世界の統治システムに対する危機、世界経済の回復について積極的な討論を行う予定である。

ダボス会議の創立者にして会長のクラウス・シュワブは、世界の風潮は孤立主義や反グローバリズムに向かいつつある。しかし我々は社会の包容力を強化しつつ、リーダーシップを用い、より優れた統治システムを構築しなければならない。また全世界が直面している危機に関し、それぞれの解決策を提議する責任があると述べている。

中国代表団の陣容

習近平主席は2017年、中国国家元首として初めてダボス会議に参加する。これは“中国の希求する全世界の経済秩序の形成”に甚大な影響をもたらすことになるだろう。

デビッド・アイクマン執行理事(中華圏首席代表)は1月10日の記者会見で、習近平主席は17日の開会式において発言する予定と発表した。また国家指導者との一連の会談も行う。メイ英国首相、バイデン米国副大統領、ズマ南アフリカ大統領などとの会談が予定されている。

また習主席には中国財界人トップも同行し会議に参加する。アリババ創立者の馬雲、万達集団董事長の王健林、百度総裁の張亜琴、ファーウェイ董事長の孫亜芳、中国電信董事長の楊杰、中国保利集団董事長の徐念沙、などである。

馬雲と王健林は中国富豪の2トップである。資産はそれぞれ345億ドルと305億ドルで、ブルームバーグ世界長者番付では15位と21位にランクされている。

中国の狙いは明確

2015年のダボス会議年次総会には李克強首相が出席し、中国の安定成長“新常態”路線を世界に示した。それ以前には2009年に、5860億ドルに上る緊急経済対策の説明のため、当時の温家宝首相が出席している。2016年の出席者は李源潮国家副主席で、彼は政治局常務委員のいわゆるトップ7メンバーではない。

これまでの出席者は序列2位の首相どまりであった。序列1位の主席が自ら出てくるということには明確な狙いがあるはずだ。それは言わずもがなのことかも知れない。

ダボス会議常連のメルケル独首相やオランド仏大統領は今回欠席である。出席予定の米国バイデン副大統領とケリー国務長官は、3日後に退任を控えもはや交渉相手ではない。トランプ政権発足前に、中国の存在感をもう一段示しておきたいと考えれば、今回の会議こそ最後にして最大のチャンスである。

米国をさしおいて国際機関への協力姿勢も合わせて打ち出す。胸をそらせて“中国の希求する全世界の経済秩序の形成”をアピールするに違いない。(高野悠介、中国貿易コンサルタント)

【編集部のオススメ記事】
2017年も勝率9割、株価好調の中でもパフォーマンス突出の「IPO投資」(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
株・債券・不動産など 効率よく情報収集できる資産運用の総合イベント、1月末に初開催(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)