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銘柄分析
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知名度先行に不安材料も

「ほぼ日」初値は公募価格2.2倍の5360円 上場初日は値付かず

東証ジャスダック市場に2017年3月16日、上場したほぼ日 <3560> 。初日は公開価格2350円の2.3倍に当たる5410円まで気配値を切り上げたが、取引は成立しなかった。著名コピーライターの糸井重里氏が率いる注目の案件だが、初値は2日目に5360円を付けた。

注目案件に資金集中

株式会社ほぼ日は著名コピーライターである糸井重里氏が創業し、現在も社長を務める。同社の主力商品である「ほぼ日手帳」の人気は高く、糸井氏が運営するブログ「ほぼ日刊イトイ新聞」も有名である。非常に知名度の高い新規上場案件として注目されており、満を持しての上場となった。

上場初日には多くの買い注文が入り、買い気配上限の5410円のまま値付かずとなった。その知名度の高さが個人投資家の人気を呼んだと見られる。17日は気配値上限を12450円まで引き上げて初値形成を図る。16日の大引け時の板状況でも需給のバランスは取れてきており、17日には初値が付くと見られる。

株価水準は割高との声も

人気の過熱ぶりに警鐘を鳴らす声もある。DZHフィナンシャルリサーチの田中一実アナリストは「業績や株主還元といったファンダメンタルズとはかけ離れた株価」と指摘している。また、糸井氏の知名度への期待感が先行し過ぎているといったコメントを複数のアナリストが残している。

同社の決算情報資料によると、2017年8月期の単独純利益は3億2900万円と予想されており、株価が5410円の場合、PERは約35倍となる計算である。同社は売上高の約7割を「ほぼ日手帳」が占める小売業であり、PERの水準は割高と言える。また、2017年8月期の単独売上高は前年同期比1.3%増、単独営業利益は前年同期比0.2%増と予想されており、大きな成長を続けている企業というわけでもない。無借金経営を続ける等、堅実な経営を行っており、数字だけ見れば注目度の割には地味であると言える。

糸井氏も上場後の会見で、「自分たちはそんなに美人ではない。だんだん化けの皮が剥がれる」とコメントしており、市場の過熱感を示唆した。業績についても「大儲けはあまり期待しないほうが良いと思う。背丈みたいにちょっとずつ伸びていくと思う」ともコメントしている。しかし、上場後は株主の期待に応えていく必要がある。

知名度先行との声が強い株価だが、知名度だけで株価を維持するには限界がある。今後はほぼ日の経営に注目が移る。期待されるのは、メディア機能を持つ小売業という強みを生かした経営と事業の多角化である。今回調達した資金は人件費として活用するとしており、既存事業だけでなく、昨年よりサービスを始めたSNSアプリや計画中の新事業にも充てられる。期待は続くのか、それとも化けの皮が剥がれるか。初値を付けた後の値動きにも注目である。(ZUU online編集部)

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