中国でユーザー数が8億8900人を突破したメッセンジャーアプリ「WeChat(微信)」が、欧州進出を目論んでいることがブルームバーグの報道から明らかになった。

英国にオフィスを構え、本国ではすでに共同広告プロモーションを行っているバーバリーやシャネルなどの高級ブランドとの提携関係を拡大するほか、海外旅行サービス事業や決済事業の国際化を図る。

決済ではAlibabaとFacebook、欧州の規制がハードルに?

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

本国では2014年から高級ブランドと提携し、順調にユーザー数を伸ばしているWeChat。ユーザーは好きなブランドの公式アカウントをフォローすることで、普段は手の届かない世界にあるファッションショーのスペシャル・コンテンツなどを観覧できる。新たなユーザー層の拡大を狙うWeChatにとっても、売上低迷で頭を悩ます高級ブランドにとっても、画規的な発想だ。

しかしWeChatの野望は本国制覇だけにはとどまらず、海外というより大きな国際舞台への進出を目論んでいる。2013年にもFCバルセロナの人気サッカー選手、リオネル・メッシ氏を広告に起用して海外で大々的な宣伝を試みたが、期待したほどの効果はあがらなかった。

そこですでに本国で大成功をおさめているB2B戦略に専念し、高級ブランドがWeChatのプラットフォームから直接商品を販売できるシステムを英国を中心とした欧州で構成。欧州の消費者だけではなく、2025年までには2億2000万人に増えると見こまれている海外の中国人観光客もターゲットにするという。

同時に決済業務の拡大も視野にいれているが、AlibabaとFacebookという2大ライバルが巨大な壁となりそうだ。Facebookは2014年に買収したメッセンジャーアプリ「WhatsApp」をとおして決済事業に乗りだしている。Alibabaの金融子会社、アント・ファイナンシャルは昨年8月、仏決済企業、Ingenicoのeウォレットを利用し、中国人観光客に決済サービスの提供を開始すると発表した。

ライバルとの顧客獲得戦に加え、欧州における数多くの規制を乗り越える必要もある。欧州の金融および金融規制は、中国とは比較にならないほど厳格だ。それをいかにしてクリアするかという点で、「WeChatの欧州進出は多少なりとも時間を要する」との見方もでている。(ZUU online 編集部)

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