ジョイントベンチャー、Synaps LoansとR3、国際大手金融機関が共同で、世界初のブロックチェーン・シンジケートローン・システムのデモ開発を成功させた。
融資側によるローンデータへの直接アクセスを可能にし、データ再入力の手間などを排除。シンジケートローンの決済速度を飛躍的に向上させる革命的なソリューションとなりそうだ。
スマート・コントラクト技術を屈指した融資システム・ソリューション
シンジゲートローンでは、複数の金融機関によって結成されたシンジゲート・グループが、同一の融資契約条件のもと単一の顧客に融資を行う。その特異な資金調達法で需要が加速し、現在リスクにさらされている債務残高は700億ドル(約7兆7966億円)に達している。
ジャンク債の2倍を上回る数字に値するという事実を考慮すれば、融資側、借りいれ側がともにリスクの軽減を図れる、効率的で信頼性の高いシステム構築が必須となることは明白だ。
Synaps Loansのウェブサイトによると、R3ラボ・アンド・リサーチ・センターがSynaps用に開発したシステムの概念実証を行い、クレディスイスを筆頭にウェルズ・ファーゴ、ビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)、バークレイズ、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)、ソシエテ・ジェネラルなど、世界中から19の銀行がテストに参加した。
Synapsはスマート・コントラクト・スタートアップ、Symbiontと、融資決済プラットフォームを提供する米Ipreoが昨年立ち上げた共同ベンチャーだ。両社が誇る最先端の技術とR3の協力を得て、将来的な市場導入に向けプロジェクトを進めて行く。
Symbiontのマーク・スミスCEOは今回のデモ版によって、「スマート・コントラクト技術が融資ライフサイクルの基盤を革命的に変化できると立証された」と、現在までの成果は勿論、今後の展望にも大きな期待をいだいている。( FinTech online編集部 )
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