スターバックスコーヒーコリアの2016年度の売上が前年比29.6%増の1兆28億ウォン(約1006億円)となった。2017年3月16日の聯合ニュースが報じた。韓国でコーヒーチェーン店の売上が1兆ウォンを突破したのは初めてで、ツーサムプレイス、エンジェル・イン・アス・コーヒー、コーヒービーン&ティーリーフなど業界2位以下のコーヒーチェーン店の売上高は1000億~2000億ウォン台となっている。

1999年に韓国1号店をオープンしたスターバックスは、2017年2月現在1008店舗で、人口あたり5万人に1店舗。1040店で11万人に1店舗を展開する日本の2倍以上だ。店舗数が最も多いEDIYA は2000店を超えている。

スタバ,韓国
スタバほか多くのカフェやファストフードが軒を連ねる(写真=筆者)

韓国企業では昼食費支給が一般的?

2007~2009年に2億ドルで推移していた韓国のコーヒー輸入量は、2010年に3億ドルを超え、2011度には5億ドルを突破した。コーヒーと砂糖やクリームの粉末がセットになったスティックタイプのインスタントコーヒーが主流で、店でもインスタントコーヒーを提供していたが、エスプレッソマシンを使うコーヒーシップやベーカリーが急増したのだ。

韓国スターバックスの主力商品はアメリカーノで4100ウォンと高めの設定だ。他のコーヒーチェーンも4100~4500ウォンの価格設定で、粗利が大きいコーヒーやドリンクを提供するFCへの加盟が相次ぎ、オフィス街など100~200mの間にカフェが4~5店舗、ベーカリーやファストフード等を合わせると、6~7店舗が軒を連ねている。

韓国の会社は、多くが通勤交通費を支給しないかわりに昼食費の支給がある。昼食費の非課税限度である月10万ウォンで食事ができる“構内食堂”もある。11時半を過ぎると構内食堂で4500ウォンから5000ウォンの昼食を摂り、カフェなどに移動して4000ウォンから6000ウォンのドリンクを買って談笑、午後1時に店を出てオフィスに戻るのがトレンドだ。

昼食時間を過ぎるとパソコンをもった学生などが集まる。電源コンセントを使え、レシートには無料Wi-FiのIDとパスワードが書かれている。カフェにパソコンを持ち込み、ドリンク1杯で長時間過ごす若者が少なくない。

明暗がわかれるチェーン店