Amazonがクレカやデビットカードなしでも利用できる新サービス「AmazonCash」を、4月から米国で開始した。
加盟店をとおして自分のAmazonアカウントに、リアルタイムで現金をチャージするプリペードシステムだ。銀行口座をもたない、あるいはオンライン上でのカード情報流出のリスクを懸念する消費者に嬉しいサービスとなりそうだ。
PayPalの類似サービス「My Cash Card」も人気
Amazonのサイトから配信されたバーコードを加盟店に持ちこみ、現金をアカウントに入金するという簡単な仕組みだ。Amazonのウェブサイトによると、ひとつの口座につき限度額は15ドルから500ドル(約1656円から5万5215円)。加盟店によって一日の入金限度額は異なるようだ。
加盟店はファミリー・フェア・スーパーマーケット、CVSファーマシーなどを含む大手小売店で、今後さらに拡大していく予定だという。入金・支出履歴はAmazonアカウントから確認可能だ。5月末までは50ドル(約5521円)の入金につき10ドル(約1104円)が加算されるキャンペーンも開催している。
米連邦預金保険公社(FDIC)が2015年に実施した調査からは、3割の消費者が銀行へのアクセスをもたないことなどが判明している。これらの「現金顧客」をターゲットに加えることで市場拡大が狙った動きだ。
PayPalはすでに同様のサービス「My Cash Card」を2014年から開始。順調にユーザー数を伸ばしている。
現在は米国のAmazonアカウントを所有する顧客向けだが、将来的な利用範囲拡大に期待したい。( FinTech online編集部 )
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