デニース・ロックハート前アトランタ連邦準備銀行総裁が、「シャドー・バンキング・システムが次の金融危機の引き金になりかねない」との警告を発した。

米国のシャドー・バンキング規模は2008年の金融危機以降急激に拡大しており、2014年の時点で国際市場最大の24兆ドル(約2653兆9200億円、ロイター調査)を超えている。

トランプ金融政策より高リスクなシャドー・バンキング?

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

非銀行系証券会社やヘッジファンドによる金融仲介業務、シャドー・バンキング。金融監督当局の厳格な規制枠外で取引を行う「影の銀行」だ。

優良な不動産開発にのみ融資を行う従来の銀行とは異なり、子会社として設立した投資会社をとおして、資金集めを目的に「理財商品(不動産融資金の融商品)」を販売する。実際の融資と投資家への配当で生じる差額が、銀行の利益となる仕組みになっている。

規制上けっして違法な行為ではないものの、通常の銀行と同じリスクをはらんでいるにも関わらず規制がゆるいという問題点が、繰りかえし議論の的となってきた。特に世界のシャドー・バンキング市場の約半分を占めるまでに成長を遂げた米国は、時限爆弾をかかえているといっても過言ではない。

米CNBCの報道によると、今年2月の退任時まで自国の経済の動きを注意深く見守ってきたロックハート前アトランタ連邦準備銀行総裁は、「なにか問題が起きる規模にまで、シャドー・バンキングはさらに成長を続ける」と警戒心を示している。

さらには規制にはゆれを繰り返す特質があることを指摘し、金融危機以降が市場回復というひとつの方向を向いていた「規制の振り子」が、突然逆方向に後もどりしてくることも可能だと述べた。対照的に、トランプ金融政策が銀行におよぼす影響については、比較的冷静な構えだ。(ZUU online 編集部)

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