英国のEU離脱プロセス開始を受け、イングランド中央銀行(BoE)は7月14日までに「あらゆる不測の事態に備えた計画」を提出するよう、英国の金融機関に要請した。多くの在英企業がなんらかの形で離脱にともなう下準備を行っているが、BoEは「対策にむらがある」と懸念しており、万全を期した対策を求めている。

また欧州金融システムの中心都市であるロンドンが孤立する結果になった場合、それに付随する悪影響にも警鐘を鳴らしている。

しびれをきらす金融機関、英・EU政府に警告

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

英ガーディアン紙などの報道によると、カーニー総裁はロンドンで行われた講演で、英国で事業を営む何百という金融機関宛ての書簡をとおして「緊急計画」の提出を呼びかけたことを明らかにした。Brexit(英EU離脱)が引き金となって生じる潜在的な結果を想定し、その対策を事前に固めておく意図だ。

企業の最大の関心を集めているのは、当然ながら離脱後の事業環境である。英国側は単一市場のアクセスを放棄する代わりに、金融機関を含む企業がEU圏で便宜を得れる新たな貿易協定をEU側と結ぶ構えだ。しかし実際の交渉はまだ始まっておらず、期待どおりの結果がもたらされるという保証もない。

現時点ではあくまで英国側の希望的観測にとどまる「新開地(交渉の行方)」を、じっくり見守っている余裕はないとの声が多数の企業から挙がっている。しびれをきらし、移動に乗りだす企業もますます増えている。

カーニー総裁はこうした流れをせきとめるべく、金融機関の移行を金融安定のリスクと見なしていること、協力関係の弱化が経済や雇用に悪影響をおよぼす可能性を懸念していることなどを明確にした。

それと同時にロンドンを「欧州金融の投資会社」と形容し、そのロンドンが孤立するような事態をまねくことは「危険な賭けとなる」と英・EU政府に警告を発した。(ZUU online 編集部)

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