セブン&アイ・ホールディングス <3382> が米国Sunoco LPの一部事業を買収すると発表した。対象となるのはコンビニとガソリンスタンドの計1108店舗、買収金額は33億ドル(約3650億円)。国内市場が頭打ちとなる中、成長余地のある米国での事業拡大に期待が掛かる。

米国で2019年度までに1万店舗を目指す

コンビニ,セブン&アイ
(写真=Tuangtong Soraprasert/Shutterstock.com)

発表によると、Sunoco LPの小売事業は2016年12月期で売上高にあたる営業収益が約8400億円、営業利益は約112億円である。米国小売業では中堅規模となる。米国でコンビニとガソリンスタンドを合わせて1345店舗を運営しており、セブン&アイは実に8割以上の店舗を買収する事となる。実際の買収は米国子会社が行い、8月の買収完了を予定している。

買収する店舗はテキサス州や東部地域の店舗であり、セブン&アイが米国で重点展開するエリアと重なり、物流の合理化も期待出来る。同社は2016年末時点で米国に約8500店舗を展開しており、今回の買収店舗を単純に上乗せすると、9500店舗を超える。中期経営計画では2019年度までに米国で1万店舗の展開を目指すとしており、今回の買収で目標へ大きく近づく事となる。規模拡大でスケールメリットを生み、米国コンビニ事業の収益率向上を図る。

トップシェアを誇る米国だが、比率はわずか5%