金融とIT(情報技術)を融合させることで、金融分野で新たなサービスを提供したり、既存のサービス・商品をより便利にするFinTech(フィンテック)。インフラや企業向けの有望技術も数多くありますが、ここでは投資・資産運用、クラウドファンディングについてご紹介します。

投資・資産運用

Service
(写真=PIXTA)

顧客それぞれに適したポートフォリオを提案し運用するのはお金のデザインが提供するロボットアドバイザー「THEO(テオ)」。年齢やリスク性向など簡単な5つの質問に答えることで、世界86の国と地域にわたる約1万1,000銘柄以上のETF(上場投資信託)より選別・構成されたポートフォリオ(資産構成)から最適なものを提案・構築し運用してくれる投資一任運用型のロボアドバイザーサービスです。

ウェルスナビも投資一任運用型のロボアドバイザーサービスを提供しており、利用者のリスク許容度に応じて最適ポートフォリオを提示・構築し、運用してくれます。独自の運用手法を用いた国際分散投資のシミュレーションができ、投資家と市場を直接結びつけることで低コストを実現するとしています。

PayPay証券は米国株に特化した自称「スマホ証券会社」で、顧客はアップル、コカコーラなど同社選定の優良企業30社から投資先を選ぶことができます。特徴は、社名の通り簡単なスマホ操作で売買を行えること、千円単位の少額投資が可能なこと、提携銀行の口座に必要残高があれば送金しなくてもその場で株を買うことができることなどです。

クラウドファンディング

不特定多数の人から広く資金を募るこの分野では、日本初かつ最大の存在で、2011年3月の開業以来、投資目的にとどまらず社会貢献も含め5,500件以上の資金調達を行い、23万人から33億円以上の支援金を集めています。

一方、クラウドクレジットは海外の消費者・事業者向けや延滞ローンなどへの投資機会を個人の顧客に提供するもので、海外投資プラットフォームを目指しています。ミュージックセキュリティーズが運営する「セキュリテ」は少額投資のプラットフォームで、特徴ある商品・サービスを提供したい国内外の事業者に対して1口数万円から出資が可能。分配金のほか、出資者限定製品などの特典が得られ、地域振興につながるとして多くの地方公共団体も提携しているようです。

業種特化型としては、飲食業に特化した、キッチンスターターがあります。「飲食店を始めたい」「新しい商品開発をしたい」という人がサイトで構想を提示し、これに賛同したサポーターが出資を行いリターンを得る仕組みは、ほかのクラウドファンディングサービスと同様です。

これらのFinTech企業は今後、消費者の金融行動や銀行、小売業の在り方に変化をもたらす可能性を秘めています。興味ある企業のサービス、商品を利用してみるのもいいかもしれません。(提供: お金のキャンパス

※本レポートにおける各種データは、各社公表データを基に表示(2017月3月末時点)

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