ドナルド・トランプ米大統領がホワイトハウスの執務室で行われたインタビューで、朝鮮半島は中国の一部だったと習主席から聞いたと発言したことが明らかになり、波紋が広がっている。韓国メディアの反応を見てみたい。

習主席を批判する新聞も

中韓,米韓
(写真=testing/Shutterstock.com)

トランプ大統領は4月12日の米紙ウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューで、2017年4月6〜7日に行われた米中首脳会談で中国の習近平主席が朝鮮半島の数千年の歴史について話し、朝鮮半島は中国の一部だったと述べたという。

習主席が実際に会談でトランプ大統領にそう述べたのか、トランプ大統領が誤解または聞いた話を誇張して話したのか、あるいは通訳ミスなのか確認できておらず、韓国政府が、習主席が実際に発言したのかどうかを外交ルートで中国側に確認中という。

朝鮮日報は、朝鮮半島が中国の一部だったという習主席の発言がどういう流れで生じたものかははっきりせず、習主席が韓国と中国の歴史を説明した際に、元が一時期、高麗を支配したなどと語ったのをトランプ大統領が中国の一部だったと誤解した可能性もあるとトランプ大統領の勘違いを示唆。そのうえで、習主席が韓国は歴史的に中国の一部だと認識しているなら、中国が歪曲された中華主義に基づいて朝鮮半島に対応する懸念があると警鐘を鳴らす。

ハンギョレ新聞もトランプ米大統領が習近平国家主席の話として発言したことをとらえ、トランプ氏は韓国の歴史について無知で外交的欠礼であるとしながら、習主席が首脳会談で実際にこのような話をしたなら覇権主義的発想であり自国中心的な歴史認識と習主席を批判する。米中両国首脳は真偽を明らかにすべきという共に民主党の主張を取り上げ、事実関係の確認も求めている。

中国の歴史認識を問題視 中央日報

中央日報は、中国のトップに立つ指導者がこういう話をしたとは、にわかには信じられないが、トランプ大統領が習主席の話を正確に伝えたものなら、韓国人のアイデンティティーを脅かす重大で深刻な挑戦だと述べている。

同紙は、1960年代に周恩来氏が北朝鮮の代表団と面会した席で、朝鮮は中国の属国だったとわい曲するのはあきれる話と述べたことを取り上げ、周氏を「永遠の首相」と評価。1980年代から中国の歴史観が韓国を中国の属国として認識する傾向が生まれたとし、トランプ大統領の「暴露」に対する習主席の「釈明」が必要と中国や習主席の歴史観を批判する。

回答を避ける中国

韓国の民族団体と歴史団体が4月20日、習主席を糾弾する集会をソウル市内で開き、習主席の誤った歴史認識と中国政府の歴史歪曲の是正を要求する声明書を中国大使館に渡したという。市民団体も中国や習主席がその歴史観をトランプ大統領に伝えたととらえているようだ。

韓国外交部の趙俊赫(チョ・ジュンヒョク)報道官は4月20日の定例記者会見で、米国と中国を含むいくつかの外交経路で事実関係を確認していると話したが、中国外務省の陸慷報道官は同じ20日午後に行われた定例記者会見で、米中首脳は会談中、朝鮮半島問題について非常に深く十分に意見を交換し、関連状況はすでに発表したと即答を避け、習近平主席の発言について肯定も否定もしていない。 (佐々木和義、韓国在住CFP)

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