新年度となり、仕事において新たな環境や役割を得た方も多いのではないでしょうか。自身のパフォーマンスを上手く発揮していく上で、重要なのは上司との間で行われる「目標設定」です。

新たな組織で自分の役割を明確にするとともに、適切な目標設定をすることの重要性は誰にとっても共通であると言えるでしょう。もちろん、上司もあなたが能力を存分に発揮してくれることを願っているはずです。

今回は上司との目標設定で避けておくべきNGワードや、目標設定における法則について、自社の人事評価制度を理解しておくことの必要性も含めて紹介します。

働く人として目標設定を行う際のNGワード

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(写真=racorn/Shutterstock.com)

自身の目標設定を行う上で、適切に言葉として表現していくことは何より重要です。しかし「もっと目標を明確に」「具体的に表現して下さい」と言われても、と困ってしまった経験がある方も多いのではないでしょうか。

この時に気を付けたいのが「NGワード」です。以下のようなワードを避けることで、明確かつ具体的な目標に近づくことができます。


・ 頑張る、目指す、努力する、徹底する、努める
目標達成は自らの意思で設定するものです。目標達成には努力や頑張りは当然の行動なので、これらが目標になることはあり得ません。

・ 支援する、助言する、協力する、調整する
目標達成において、肝心なのは主体性です。これらの表現は、他者依存になる可能性があるので避けましょう。

・ 極力、可能な限り、なるべく、できるだけ、必要に応じて
これらの言葉は目標になりません。どこまでできることを目標にしているのか、成果目標を特定することが必要になります。

・ 積極的に、協調して、敏速に、臨機応変に
気持ちや精神的な面を表現することは、目標設定の基準を曖昧にし、事実にもとづいた評価を妨げる恐れがあります。

・ 効率化する、安定化する、強化する、推進する、検討する、勘案する、明確化する、共有化する、向上する、図る、考慮する
基本的に「〇〇化」という表現は漠然とし過ぎているため、達成基準にはなりません。どんな戦略をもって何を達成するのか、はっきりしない場合は別の表現を用いるようにしましょう。

・ 等、etc
達成したい目標を曖昧にする表現は避けましょう。

目標設定におけるSMARTの法則

また、目標設定において参考にするべき考え方として「SMART」があります。SMARTは5つの言葉の頭文字を取ったものです。

・ 「S」Specific  わかりやすい、具体的に
・ 「M」Measurable  数字で、計測可能な
・ 「A」Agreed Upon  達成できる、同意した
・ 「R」Realistic  現実的な、結果志向の
・ 「T」Timely  期限を明確にした

SMARTは目標達成に近づくために役に立つ法則です。5つの要素をしっかり用いて、具体的な目標設定を行っていきましょう。

自社の人事評価制度を理解しておくことが重要

自身に求められる成果、役割に応じた適切な目標設定を行うには、まず自社の人事評価制度を理解しておくことが重要です。なぜなら、目標設定は自社の重視するコンピテンシーなどとも密接に関連するからです。別の言葉で表現するなら、人事評価制度を理解せずには目標設定を正しく行うことはできないとも言えます。

コンピテンシー目標を設定しても、思い通りに目標が達成できないこともあるでしょう。その場合は、中・長期的な観点で自身の目標達成プロセスを振り返る必要があります。目標設定は、不可能だった目標を可能にするためのツールであることを意識するようにしましょう。

適切な目標設定を

新年度の上司との面談などでの目標設定の際にNGワードを使ってしまうと、上司も判断に困ってしまうかも知れません。紹介したポイントや、SMARTの法則を参考にしながら具体的な目標を立てるようにし、パフォーマンスを発揮していきましょう。(提供: あしたの人事online

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