日本国内において利用されているメジャーなカードブランドというと、皆さんはどんなブランドを挙げますか?マスターカード(MasterCard)、ジェイシービー(JCB)、アメリカンエクスプレスなどさまざまな種類が挙がると思いますが、中でもビザ(VISA)を思い浮かべる方は少なくないでしょう。コイニー株式会社が30代から60代の男女を対象に行った「クレジットカードに関する利用状況調査2014」によりますと、実に75%の方が主に使用しているカードブランドとしてビザを挙げています。

利用者が増加傾向にある日本のクレジットカード業界において、大きな存在感を発揮しているビザ。今回は、そんなビザの取り組みと、今後クレジットカードを脅かす存在になるかもしれない、電子マネーに対する取り組みをご紹介します。

日本国内のクレジットカード市場

日本では現金払いが長く支払いの主流となっていましたが、クレジットカード決済のメリット向上や、実店舗における利用可能店舗の拡大、インターネットにおけるクレジットカード決済の普及などから、クレジットカードを利用する方が増えています。アナザーレーン株式会社が2014年2月26日から3月2日までに行った「クレジットカード利用動向調査」によりますと、普段からよく利用する決済方法として、実に66%の方がクレジットカードと答えています。また潜在市場が110兆円を超えるとも言われており、日本のクレジットカード市場は、世界中のクレジットカードブランドに注目されてきた市場の一つと言えます。

そんな日本のクレジットカード市場の勝ち組となっているのがビザです。前述の調査では、マスターカードの30.5%、アメリカンエクスプレスの4.9%に大差をつけ、日本におけるメジャーブランドとしての地位を確立しています。ビザとマスターカードが比較的健闘している理由として、カードの発行形態が挙げられます。ビザとマスターカードではカードの発行は行わず、ライセンスを受けたカード発行会社が発行を行います。一方のアメリカンエクスプレスは、カード発行までを自社で行っているため、日本における普及率が低いのです。