名古屋市で4月にオープンしたレゴランドが新しい割引パスポートを発売した。開業から2カ月、この間に割引サービスを始めたり、もともとなかった休演日をもうけたりと、やや迷走気味だ。苦戦している集客へのテコ入れとなるのだろうか。

集客に苦戦 週2日の休園日に周辺飲食店も悲鳴

テーマパーク,集客施策
(画像=レゴランド・ジャパンWebサイトより)

屋外型キッズテーマパークのレゴランド。40を超えるアトラクション、ショー、シアター、飲食施設、ショップなどがある。東京ディズニーランド、USJと並ぶ外資系テーパパークとして大きな期待が寄せられていたが、集客に苦戦。ネット上では「レゴランド ガラガラ」という検索ワードが上位になるほどだ。レゴランド側は「天候に恵まれず、出足が順調ではなかった」としているが、入場者数の伸び悩みの原因はそれだけではないはずだ。

集客が順調でない影響を受け、開園直後に割引策を発表した。4月24日までに年間パスポートを購入した人を対象に、同行者2名の1DAYパスポートを半額にするサービスを開始。ゴールデンウィークの来園者数を伸ばす狙いがあったのだ。その効果もあったのか、ゴールデンウィークの入場者数は「予想を上回っている」としているが、実際の入場者数は明らかになっていない。

休園日も設定された。閑散期となる6月、7月、9月、11月。12月の計34日間。6月と9月はすべての火・水曜日は休園となる。遊具類のメンテナンスや従業員の休日確保のため、閑散期には休園日が設定されることは提示されていたが、6月と9月のすべての火・水曜が休園となることは予想されていなかった。

これには隣接する商業施設「メイカーズ・ピア」にある飲食店が悲鳴を上げているようだ。もともとレゴランド・ジャパンは再入場を認めておらず、食事だけメイカーズ・ピアに行くことができない。さらに予想よりも集客数が少なかったことで、メイカーズ・ピアの集客数も予想を下回る結果となった。これにより、開店から2カ月ですでに飲食店1店舗が閉店している。閉店した店舗によれば、売上高は想定の10分の1だという。

ペットボトルの持ち込みも可に

入場者数の伸び悩みの大きな要因となった理由の一つが、入園料の高さかもしれない。1DAYパスポートの価格は13歳以上が6900円、13歳未満が5400円。ディズニーランドの1DAYパスポートが大人7400円、中人(12~17歳)6400円、小人(4歳~11歳)4800円、USJの1DAYパスポートが大人7600円、子ども5100円と比較しても、強気な値段設定といえる。

これを解消するために発売されたのが、今回の割引パスポート。「ファミリー1DAYパスポート4」と「ファミリー1DAYパスポート3」の2種類がある。「4」のほうは大人2人と子ども2人、または大人1人と子ども3人の組み合わせで使用でき、通常2万4400円が入園日の7日以上前に購入すれば1万8300円となる。「3」のほうは大人2人と子ども1人、または大人1人と子ども2人で使用でき、通常1万9100円が入場日の7日以上前に購入すれば1万4700円だ。公式Webサイトまたはセブン-イレブンで購入できる。発売期間は2017年12月29日までとされており、来年以降の発売は未定。

同時に飲み物の持ち込みも可能となった。レゴランド・ジャパンは水筒やペットボトルの持ち込みを禁止しており、子ども連れから「不便」という声が多く聞かれた。名古屋の夏は猛暑となることが多く、熱中症の心配もされていたことから、今回の解禁につながった。

レゴランドの来園者の目標は年間200万人。いまだ実績は公表されていない。(ZUU online 編集部)

【訂正】USJの価格のみ税抜きになっていましたので、税込みで統一しました。